プロペシアの副作用と効果について調べてみました

育毛

今回紹介する「プロペシア」はAGA(男性型脱毛症)治療薬です。
主成分は「フィナステリド」で世界で初めて承認されたAGA治療薬としても有名ですね。

AGAは20代で10%の発症率があり、以後30代、40代と年代が上がるごとに発症率も10%ずつ上昇していきます。そしてなんと60代では60%以上の男性が発症する脱毛症なんです。

また、AGAは進行性といって放置していると症状がどんどん進んでいきます。だから世の男性はAGAを発症することを前提にしてしっかりと対策を講じ、発症した場合には速やかに治療を受けることが重要なんですよ。

AGAの治療ではプロペシアが第一選択肢に選ばれます。しかし、薬である以上副作用がつきものなのでまずはプロペシアの副作用と効果を知って正しく使用するようにしてください。

プロペシアは世界初のAGA治療薬!

脱毛治療イメージ

プロペシアの主成分「フィナステリド」はもともと前立腺肥大症または排尿障害を伴う高血圧の治療薬として開発された成分です。しかし、その後AGA改善に効果があるということがわかり、本格的にAGA治療薬として開発された世界初のAGA治療用内服薬です。

開発はアメリカのメルク社で、日本でも厚生労働省が2005年に承認され、現在でもAGA治療では一番使われている内服薬です。

そもそもAGAとは?

AGAは日本語では「男性型脱毛症」と訳されます。脱毛症全体の90%以上を占める症状で、日本語病名の通り男性特有の脱毛症です。

AGA発症には幾つかのパターンがあり、日本人にもっとも多いのは額の生え際が交代していく「M字脱毛」ですが、欧米人では頭頂部に脱毛が集中する「O字脱毛」が多くなります。またM字とO字の複合型や全頭脱毛を起こすケースもあります。

AGAが男性型脱毛症と呼ばれるのは「男性ホルモン(DHT)」が原因因子だからです。

AGA発症パターンを知ろう!

AGAの原因因子としてDHT(ジヒデロテストステロン)を紹介しましたが、実は他にもあと二つ覚えて欲しい原因因子があります。それがテストステロンと5α-リダクターゼです。

テストステロンは男性ホルモン、5α-リダクターゼは酵素の一種です。

男性が脱毛になるのは遺伝や男性ホルモンのせいだと思われがちですが、実はこれは「嘘」です。テストステロンには髪の毛を太く丈夫にするという強い育毛作用があるんですよ。

男性のヒゲや体毛はこのテストステロンの働きで剛毛になり、女性の毛髪やムダ毛にもテストステロンが影響していると考えられています。

ところがテストステロンに5α-リダクターゼという酵素が作用すると、DHTに変異してしまいます。

頭皮付近には育毛のためにテストステロンを受け取って毛根に届けるための受容体(テストステロンレセプター)がたくさん存在しています。

もともとDHTはテストステロンからできている物質なので、この受容体は間違ってDHTを毛根に届けてしまいます。

すでに別の男性ホルモンと化したDHTに育毛作用はないので、毛根は丈夫な毛を育てることができずにAGAが発症するというのが発症パターンなのです。

日本人と欧米時の脱毛パターンの違い

日本人に多いのはM字型、欧米人(特に白人)に多いのがO字型というのは前の方でも説明した通りですが、どうしてこのような民族間の違いが生じると思いますか?

未だその全容が解明されたわけではありませんが、この脱毛パターンに関係しているのが5α-リダクターゼの分布と考えられています。

つまり、日本人男性は額部分に、白人は頭頂部に5α-リダクターゼが集中しているというのです。その証拠にAGAは進行性ですが、ある程度まで症状が進むとピタリと止まり全頭脱毛を起こす人はほとんどいません。

M字とO字の複合型はそれだけ頭部に5α-リダクターゼが多く分布しているということになるんですね。

プロペシアの副作用について

副作用

プロペシアでもっとも多い副作用は「性欲減退」と「ED(勃起障害)」です。発症頻度は「性欲減退」が1.1%、「ED」は0.7%程度です。
副作用の発現率は他の医療用医薬品と同程度なので、治療効果を優先して処方しますが、万が一これらの副作用が出た場合は一旦薬を中止して様子をみます。

そして、性欲減退やEDはプロペシアがもたらす副作用というよりもDHT(ジヒデロテストステロン)不足によって起こる身体異常と考えられていることから、男性ホルモンを増やすことでこうした副作用の発現を抑制することができると考えられています。

またAGA治療薬は血圧に作用する薬なので、血圧が不安定になる副作用が懸念されます。高血圧や心臓病の治療で降圧剤を飲んでいる人は事前に皮膚科医に相談してください。(薬の手帳は積極的に活用しましょう)

副作用には主たるものと重篤なものがあるのでそれぞれについて一覧にまとめてみました。

プロペシアの主たる副作用

  • 性欲減退
  • ED
  • うつ傾向

プロペシアの重篤な副作用(ごく稀なケース)

  • フィナステリドアレルギー(アナフィラキシーショック)
  • 抑うつ状態
  • 無精子症、男性不妊症
  • 肝機能障害
  • 血管浮腫
  • かゆみ、湿疹、薬疹

フィナステリドが狙うその酵素は前立腺にも存在している?

プロペシアの主成分であるフィナステリドがもともとは前立腺肥大症治療薬として開発されていたというのはすでにご消化した通りです。そしてフィナステリドが酵素阻害剤であるということは、5α-リダクターゼが前立腺にも数多く存在しているということになりますね。

ということはつまり、フィナステリドは前立腺にある5α-リダクターゼをターゲットとして開発された成分ということになります。<span class=”red”><strong>AGA治療効果はあくまでもフィナステリドが持つ副作用に由来</strong></span>しています。

酵素とホルモンの関係性

もともと男性ホルモンは男性らしい体つきを作り、生殖器を発達させるために分泌されるホルモンです。しかし、性ホルモンには他にもいろいろな働きがあり、男性ホルモンは自律神経を刺激して交感神経を優位にさせるという重要な働きがあります。

男性ホルモンにも幾つかの種類があり、最終的に生殖活動や自律神経の切り替えのために働くのはアンドロゲンという男性ホルモンなのですが、このアンドロゲンはテストステロンがDHT(ジヒデロテストステロン)になり、そして最終的にアンドロゲンになります。

5α-リダクターゼという酵素はテストステロンがDHTに変異するときに作用するためだけに働く物質です。したがって5α-リダクターゼを阻害すればテストステロンはそのまま育毛のために消費されることになり、AGAの進行を食い止めることができるということになります。

プロペシアの服用に関する注意喚起

厚生労働省ではFDA(米国食品医薬品庁)のプロペシアに関する注意事項を日本語に翻訳してホームページ上で公開しています。

特に妊娠中もしくは妊娠の可能性がある女性がプロペシアを服用または錠剤に触れることで吸収されていき、胎児(男の子)の生殖器に異常をきたす可能性について注意喚起を促しているので、ここでも紹介していきます。

プロペシアと妊娠に関する警告

 ・妊娠中か、その可能性のある女性は:
-絶対にプロペシアを使用してはいけません。
-砕けたり割れたりしたプロペシアの錠剤をさわってはいけません。
男の子を妊娠している女性の体内にプロペシアの有効成分が入ると、それが口から入った場合であっても、皮膚に付着して吸収された場合であっても、男の子の生殖器に異常を起こすおそれがあります。妊娠中の女性がプロペシアの有効成分に触れてしまった時には、医師に相談して下さい。

(引用元:厚生労働省「プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について」より)

プロペシアの効果についておしえて

プロペシアの主成分フィナステリドは5α-リダクターゼの働きを阻害してDHTの生成を抑制するという作用があります。

つまり、5α-リダクターゼ酵素の働きを邪魔することでテストステロンがそのまま毛乳頭に運ばれて育毛作用を発揮するための環境を整えるのがプロペシアのお仕事ということですね。

ではどうして男性ホルモンや毛乳頭ではなく「酵素」がフィナステリドの標的になったのでしょう?

酵素について

「酵素」は私たちが生きていく上で欠かせないとても重要な役割を持つ物質です。人の体内では24時間休むことなく何らかの化学物質が行われています。

そして酵素とは「化学反応を引き起こす時に働く中間物質」と定義されています。例えば、炭水化物を食べたら最終的にはブドウ糖になり、それが細胞活動のエネルギーになることはよく知られていますよね。そして余ったブドウ糖は中性脂肪に変換されて皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。

つまり、炭水化物→(酵素が働く)→ブドウ糖になる、消費されなかったブドウ糖→(酵素が働く)→脂肪酸になる、といった具合にその時々の化学反応で酵素が重要な働きを担っているのです。

上記以外にも数万種類の化学反応が適切に行われて初めて私たちは「普通に生きていくことができる」んですね。

つまり、この「酵素」を治療のターゲットにすることで確実にAGAが起こる際の化学反応をストップさせることができるんです。これが酵素阻害剤と呼ばれる薬の働きです。

酵素の働きはただ一つだけ!

酵素には非常に特徴的な働きがあります。それが「一意の働き」と呼ばれるものです。
これは酵素は特定の物質にしか反応しない(ただ一つの働きしか行わない)という意味です。

AGAの場合、5α-リダクターゼはテストステロンをDHTに変異させるためにしか働かないということです。

この「一意の働き」というのは全ての酵素に当てはまります。一見すると非効率的に思えますが、これによって酵素が引き起こす化学反応の誤動作を防いでいるのです。

だからプロペシアのように特定の酵素にしか反応しない薬(これを酵素阻害剤と言います)は効果が高く副作用がマイルドという特徴があります。

プロペシアジェネリックとは?

錠剤

現在日本では3つのAGA治療薬が承認されています。1つ目は「プロペシア」、2つ目は「プロペシアジェネリック」、3つ目は「ザガーロ」です。プロペシアとプロペシアジェネリックは主成分が「フィナステリド」、ザガーロの主成分は「デュタステリド」です。

ジェネリック医薬品は先発薬(オリジナルとも言います)の主成分に関する特許関連が消えると開発できる後発薬の総称です。

主成分が先発薬と同じなので効果・効能は変わりませんが、副剤や薬の形状がオリジナルとは異なるので、効果がで始める時間や半減期に若干影響が出るケースがあります。
また、医療用医薬品の場合ジェネリックは先発薬よりも薬価が安くなるのが一般的です。

関連記事プロペシアジェネリックの効果、副作用、通販で買えるのか?などを調べてみました!

AGA治療の主流はプロペシア+ミノキシジル

育毛剤の効果イメージ

ここまでで説明してきたようにプロペシア(フィナステリド)は特定の酵素の働きをじゃまする作用があるので、AGA治療には非常に高い効果を示す薬です。

しかし、プロペシアの主な働きは「脱毛を抑制すること」であり、発毛を促す力には若干不安が残ります。
そこで、発毛力を高めるために「ミノキシジル外用薬」を併用するのが今のAGA治療の主流です。

関連記事ミノキシジルの効果について!塗り薬の効果が出るまでの期間や女性への適用についてなど解説!

プロペシアを通販で購入することは可能?

薬の通販

プロペシアは厚生労働省が承認した医療用医薬品です。医療用医薬品は医師が発行した処方箋を元にして調剤薬局や院内薬局で薬剤師が調剤します。このため一般的なドラッグストアや薬局では入手することができません。これは通販でも同じことが言えます。
ただし、海外製のプロペシアやプロペシアジェネリックは個人輸入代行を利用すると通販で購入することができます。

個人輸入代行を使って医薬品を購入するときの注意点

AGAや脱毛症の治療は保険証が使えない自由診療です。しかもAGAが進行性である以上、治療薬は飲み続けなければなりません。

自由診療は医療機関ごとで料金が変わってきます。AGAクリニックなどの専門医療機関では一月あたりの薬代(診察料込み)でだいたい14,000円前後ですが、海外製の安いプロペシアやプロペシアジェネリックならば数千円ですみます。

そこで個人輸入代行を使うケースが想定されますが、これは完全に合法的な行為であるものの自己責任で購入することになり、リスクを伴います。

個人輸入代行業者の信頼性と副作用などの薬剤情報が日本語で開示されているかどうか、口コミや比較サイトでの評判はどうか?などをしっかりと確認した上で利用するようにしてください。

プロペシアは女性も飲むことができる?

女性向けサプリ

プロペシアは男性ホルモンに作用する5α-リダクターゼ酵素の働きを阻害する薬なので、男性に対してのみ有効な薬です。
性ホルモンは副腎皮質という部位からも分泌されています。男性ホルモンには自律神経を切り替えるという重要な作用があるため、女性にとっても重要な物質なのです。
したがって女性にも「男性ホルモン由来脱毛症」が存在する可能性というのは決して否定できないのですが、治験等で女性に対するフィナステリドやデュタステリド投与の安全性は確認されていません。
このため、日本だけでなく世界的にみてもプロペシアを女性の脱毛症治療に用いることはありません。

プロペシアについてのまとめ

プロペシアはAGA治療薬としてもっとも広く用いられている飲み薬です。日本では厚生労働省が正式承認している医療用医薬品なので、処方を受けるには医師の診察と処方箋が必要です。
このため国産のプロペシアやプロペシアジェネリックは一般的な薬局またはドラッグストアで購入することはできません。皮膚科(もしくはAGAクリニックなど薄毛治療専門クリニック)を受診してください。

ただし、AGA治療は保険証が使えない自由診療なので、薬代だけでなく治療費も全額自己負担になります。そのため、個人輸入代行を使って海外製の安いプロペシアやプロペシアジェネリックを購入するケースも考えられますが、薬の個人輸入はリスクが伴うので要注意です。

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