ミノキシジルタブレットの効果を調査してみました

育毛剤-img

最近ネットで「脱毛症」に関する検索をすると、やたらと目にするのが「ミノキシジルタブレット」という薬ですよね…。「ミノキシジル」といえば日本でも脱毛症治療薬として承認されている成分ですが、国内では「外用薬(塗り薬)」だけしか承認されていません。

しかし、ミノキシジルタブレットはその名が示すように「飲み薬」なんです。今回はミノキシジルタブレットの効果と合わせて、ミノキシジルタブレットがどんな薬なのか、について詳しく解説していきます。

ミノキシジルタブレットの効果について

ミノキシジルタブレットは最近「飲む育毛剤」という触れ込みで、薄毛や脱毛に悩んでいる人の間で話題になっています。

「ミノキシジル」というのは日本でも承認されている脱毛症治療薬の成分ですが、認められているのは「リアップシリーズ」や「スカルプDメディカルミノキ5」のように塗り薬として最大5%配合までと定められています。

実際にミノキシジルには発毛効果があり、70%以上の確率で「毛が生える」ということがわかっています。それなら塗るよりも飲んだほうが効果があるのでは?と思うのも当然のことですが、飲み薬としての「ミノキシジル」は承認されていません。

日本皮膚科学会が公表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」でもミノキシジルの内服は有用か?というClinical Question(診療に関する質疑)では推奨度D(行うべきではない)と結論付けられています。

本当にミノキシジルタブレットは脱毛症に対する効果がないのでしょうか?

ミノキシジルタブレットの正体って実は高血圧治療薬?

ミノキシジルタブレットが日本では未承認で、脱毛症治療への推奨度がD判定というのにはちゃんとした理由があります。それはミノキシジルタブレットの正体が「脱毛症治療薬ではなく、高血圧治療薬だから」なのです。

ミノキシジルは1960年代にアメリカのFDAによって承認された古い高血圧治療薬で、薬品名は「ロノテン(ロニテン)」と言います。この薬には高い血管拡張作用が確認されています。

その後治験や臨床投与の結果、「脱毛症の改善効果がある」ということがわかり、本格的に脱毛症治療薬としての研究が開始され、1980年代に2%のミノキシジルを含有した塗り薬「ロゲイン」が誕生しました。

つまり、ミノキシジルの発毛効果というのはもともと「副作用」だったんですね。副作用は英語で「Side-effect(サイドエフェクト)」と訳されます。なんとなく怖いイメージがありますが、ロノテンのように副作用から本来の目的とは異なる有用性が確認され、新たな治療薬に生まれ変わる薬というのも少なくありません。

ロノテンはいまでも欧米では高血圧の治療薬として用いられていて、ミノキシジルタブレットはこの薬のジェネリック医薬品なのです。

ただし、ロノテン(ロニテン)が日本では未承認薬で、本来の目的は脱毛治療で、国内のエビデンス(根拠)となる文献や研究結果が少ないことなどから、推奨度Dという結論が下されているのであって、決して効果がない(有用ではない)というわけではないんです。その証拠に欧米では脱毛症治療に導入している医療機関もあるんですよ。

ミノキシジルタブレットは効果なしという意見も多い

ネットでは「ミノキシジルタブレットは効果なし」という厳しい意見も多いようです。しかし、前のパートでも説明しているように、ミノキシジルタブレットに効果がないというわけではありません。

むしろ、塗り薬のミノキシジル製剤(1%〜5%配合)は脱毛症に対して70%以上の有用性があることが確認されているので治療効果は高いほうです。

では、どうして効果がないという意見があるのでしょうか?これには幾つかの理由が考えられます。

ミノキシジルに対して耐性がある

お伝えしているように、ミノキシジルには70%以上の脱毛症治療効果があるということはすでに臨床検査によって明らかにされています。

しかし、裏を返せば30%の人に対しては効果がないということなのです。治療薬としては優秀ですが、全ての脱毛症患者に対して有用性があるというわけではありません。

これは体質や生活習慣などいろいろな要素が複雑に絡み合っているので一概には言えませんが、「ミノキシジルタブレットに効果はない」という人の多くが「効かない側の人たち」であることが考えられます。

ミノキシジルに対してアレルギーがある

ミノキシジルに対してアレルギーがある人も効果が出にくいケースになります。脱毛症は毛周期の乱れによって起こる皮膚障害です。ミノキシジルアレルギーがあると、皮膚症状(脂漏性皮膚炎、薬疹、湿疹など)を起こしやすくなります。このような皮膚症状はかえって脱毛を促進させてしまうことになります。

さらにミノキシジルアレルギーから悪心嘔吐(気分が悪くなって吐き気を感じる)や、下痢などの消化器症状を起こしていると、薬が吸収される前に排泄されてしまい、十分な効果を得ることができなくなります。

壮年性脱毛症ではない

ミノキシジルは全ての脱毛症に対して有効というわけではありません。高い治療効果を発揮するのは壮年性脱毛症(AGA、FAGA、びまん性脱毛症)です。

脱毛症には他にも

  • 単純型円形脱毛症
  • 多発型円形脱毛症
  • 重症多発型円形脱毛症
  • 尋常性白斑症
  • 牽引性脱毛症

などがあり、こうした脱毛症に対する適応は確認されていません。

持病があり投薬治療を受けている

ミノキシジルタブレットは降圧剤(血圧を下げる薬)なので、現在高血圧症や生活習慣病で高血圧治療薬を飲んでいる人は注意が必要です。

また痛み止めや胃腸薬、緑内障治療薬にも血圧に作用する成分が含まれていて、ミノキシジルタブレットの血管拡張作用を鈍らせる可能性が考えられます。

他にもなんらかの持病を持ち、投薬治療を受けている人はミノキシジルタブレットとの相互作用(効き目や副作用を強めたり、弱めたりする作用のこと)を起こすリスクがあるので、服用前には必ず主治医に相談してください。

すでにかなり進行した脱毛症である

思春期頃になり、汗腺の機能が完成すると毛穴の数が確定します。その後は毛穴の数が減るということはあっても増えることはありません。

脱毛症を起こして、毛包が完全に消失するまでに進行するとその毛穴からは二度と毛は生えてこなくなります。ミノキシジルタブレットを飲んでも効果が出ないという人はすでに脱毛症がここまで進行している可能性があります。

ミノキシジルタブレット2.5mgは効果があるの?

ミノキシジルタブレットには2.5mg、5mg、10mgという規格があります。内容量が多いほど血管拡張作用が強くなり、作用時間も長くなります。

しかし、配合量が多ければ多いほど良いというのは勘違いです。医薬品にはベネフィット(効果)がある一方で、副作用が必ずあるということを理解しなければなりません。

それに繰り返し述べているように本来は「高血圧治療薬」なので脱毛症治療では低容量の2.5mgから始めることが推奨されています。早期の壮年性脱毛症なら2.5mgでも十分な治療効果が期待できます。

ミノキシジルタブレットは女性にも効果がある?

ミノキシジルはFAGA(女性型脱毛症)やびまん性脱毛症(女性に最も多い脱毛症)にも効果があるということが確認されています。

ただし、女性の場合塗り薬でも1%含有タイプを使うことが推奨されているので、ミノキシジルタブレットを飲みたい場合は皮膚科もしくはAGAクリニックを受診して、きちんと作用と副作用を理解した上で服用するようにしてください。

特に

  • 妊娠中もしくは授乳期
  • 生理が重い人
  • PMS(月経前症候群)の人
  • 更年期障害で投薬治療を受けている人
  • 鉄欠乏性貧血や低血圧症の人

は注意が必要です。

ミノキシジルタブレットの効果についてのまとめ

ミノキシジルタブレットの効果について説明をしてきましたが、いかがだったでしょうか?

日本では一部の美容皮膚科やAGAクリニックなどでしか入手できない未承認薬なのでネット通販(個人輸入代行)経由で購入するケースが多く、なんとなく日本未承認の「サプリメント」と勘違いしている人も多いようです。

実際には、ミノキシジルタブレットが副作用のでやすい「薬」であるということをしっかりと認識した上で購入しなければなりません。服用中に異常を感じたらただちに使用を中止し皮膚科医もしくは薬剤師に相談してください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です