年代が上がるたびに発症率も上がり、50代以降は飛躍的に患者数が増えるということがわかりますね。
しかし、20代ですでに10%の発症率が確認されているということは、若年性AGAは無視できない問題であると言えます。
なぜならAGAはれっきとした皮膚疾患で、病気というのは10%近くになると「国民病」と呼ばれるからです。国民病とは
国民病とは「国民の多くが罹患している病気」という意味です。どの程度の発症率を越えれば国民病と定義するか?という根拠は曖昧ですが、だいたい10%前後の発症率に達する病気は国民病と解釈します。
代表的な国民病
代表的な国民病には「生活習慣業(高血圧、動脈硬化症、糖尿病)」、「花粉症」、「慢性頭痛」、「慢性腰痛症」、「肩こり(頸肩腕症候群)」、「壮年性脱毛症(AGA・FAGA)」、「更年期障害またはLOH症候群(男性版更年期障害)」、「うつ病」、「がん」などがあります。
10代で若ハゲが起こる理由
20代でも10%近い確率でAGAを発症するので、20代男性は早めに対策を講じることが大切だということがこれで理解してもらえたと思います。
しかしそれよりも若い10代でハゲが起こるというのはどういう理由があるのでしょう?
10代の若ハゲの原因
- ホルモンバランスの乱れ
- 脂漏性皮膚炎(頭皮環境の悪化)
- 精神的なストレス(単純性円形脱毛症)
10代の若ハゲ原因:ホルモンバランスの乱れ
10代の若ハゲは成長期に起こるホルモンバランスの乱れが最も多いと考えられています。
男子はだいたい15歳前後で精巣の機能が完全となり、いわゆる大人の体つきになります。しかしその前後ではホルモンバランスの乱れで男性ホルモンの過剰分泌が起こりやすくなります。
ニキビや声変わりなどもホルモンバランスの乱れで起こるものです。また、通常のAGA(男性型脱毛症)も男性ホルモンの量が減少して起こることがわかっています。つまり成長過程で性ホルモンの分泌が最も不安定になる思春期は男女共比較的ハゲを起こしやすい要素が揃っているということになります。
10代の若ハゲ原因:脂漏性皮膚炎
ニキビは青春のシンボルと言われるように、思春期に起こりやすい皮膚病の一つですね。ニキビの原因は「皮脂の過剰分泌」にあると言われています。
頭皮も皮膚の一部なので顔の皮膚が皮脂過剰分泌状態になってニキビを起こしやすいということは当然頭皮も皮脂バランスが乱れ、過剰分泌状態になり脂漏性皮膚炎が発症して脱毛班(脱毛を起こしている部分)ができやすくなります。
10代の若ハゲ原因:精神的なストレス
10代は学校や部活の成績不振、反抗期からくる親や教師への不信感やイライラ、いじめなど学校生活の中でのストレスなど、様々な精神的な重圧がのしかかってきます。
精神的なストレスには全身の血管を萎縮させる働きがあり、慢性化すると血行不良を起こして頭皮まで十分に血液が回らなくなり、一時的な脱毛症である単純性円形脱毛症が起こりやすくなります。
また10代前半の女子はストレスを感じると無意識のうちに髪の毛に手が伸び、いじっているうちに抜いてしまう抜毛癖(トリコチロマニア)という精神的な脱毛症を起こすケースが多いと言われています。
若ハゲの主な原因
前のパートでは10代の若ハゲ原因について詳しく説明してきたので、ここからは20代〜30代に起こりやすい若年性AGAの原因について説明していきます。
AGA(男性型脱毛症)はその名の通り男性特有の脱毛症です。30代になると約20%の人が発症するのでわりと深刻な発症率ですね。
そこでまずはAGAが発症するメカニズムについて説明していきましょう。
AGA発症のメカニズム
現在皮膚科やAGAクリニックではAGAの治療に飲み薬(プロペシアやザガーロ)が処方され高い治療効果をあげています。この薬は頭皮付近に多く分布している5α-リダクターゼという特定の酵素に働きかけてその働きを阻害する薬です。
5α-リダクターゼ酵素
5α-リダクターゼ酵素の働きはテストステロンという男性ホルモンをDHT(ジヒデロテストステロン)という違う男性ホルモンに変異させるというものです。
テストステロンには発毛や育毛促進効果があるのですが、それが違う物質になって毛根に届けられてしまうので、毛根が弱り、ヘアサイクルが乱れて脱毛症を起こします。
AGA治療薬のプロペシアやザガーロはこの酵素の働きを阻害することでAGAの進行を食い止めます。
男性ホルモンとAGA
男性ホルモンは精巣や副腎皮質で作られる物質です。性ホルモンの分泌量は20代が最も盛んで30代後半から次第に減少していきます。
このため30代後半になるとAGAリスクが高まるのですが、性ホルモンの分泌量は様々な原因によって左右されるので20代でもAGAリスクは十分に発生すると言えます。
若年性AGA発症リスク:生活習慣の乱れ
社会にでると生活習慣が乱れがちになります。特に「食生活の乱れ」、「睡眠不足」、「運動不足」はAGA対策にとって最大の壁です。
できるだけ規則正しい生活習慣を心がけるようにしましょう。
若年性AGA発症リスク:ライフイベントの変化
学生から社会人になり、仕事の面では責任感が強くなり結婚や出産などライフイベントが大きく変化しやすいのが20代〜30代という年齢ですね。
こうした精神的なストレスが引き金となってAGAを発症するケースがあります。
若ハゲは遺伝が原因?
人には「ハゲ遺伝子」というものが存在し、およそ25%の確率で遺伝するということがわかっています。
このため若くしてハゲる場合は遺伝が関係しているのでは?と思われがちですが、遺伝由来の脱毛症は全体の1%にも満たないので、原因は生活習慣の乱れやその他の外的な要因と考えるのが妥当ですね。
しかし、ごく稀に遺伝による先天性脱毛症を起こすこともあります。遺伝的な脱毛症として起こりやすいのは「尋常性白斑症(全身の色素が足りくなる病気)」と「重症型多発性円形脱毛症」、「全身脱毛症」です。
若い頃から肌や毛の色が薄い、本来体毛が生えているべきところに毛が少ないという人は遺伝由来の脱毛症の可能性が高いので一度病院で調べてもらう必要があります。
若ハゲの治療法について
これまでにも説明してきた通り、若ハゲには「器質的なもの」と「精神的なストレスが原因のもの」があります。
器質的とは原因が臓器や組織に由来するという意味で、精巣の機能低下を起こして男性ホルモンの分泌量が足りなくなったり、生活習慣の乱れで起こす血行障害からくる若年性AGAが「器質的」な脱毛症に分類されます。
セルフケアで改善は可能?
若年性AGAは生活習慣の改善や適切なヘアケア、メンタルストレスケアなどで改善する余地が十分にあります。
いずれもセルフケアが可能なのですが、ある程度進行してしまうとセルフケアは難しくなるので、早めの対策を講じてください。
生活習慣の改善
若ハゲ最大の原因は「生活習慣の乱れ」です。したがって生活習慣を正せば若ハゲはかなり高い確率で改善することができます。
改善のポイントは次にあげる3つです。
- 食生活の改善:食事は3食きちんと食べる!これが鉄則です。極端な食事制限を行う過激なダイエットは絶対にNG。どうしても外食や惣菜が多くなり栄養バランスに不安を抱えている人は育毛サプリなどを活用してください。
- 運動習慣を持つ:頭皮付近の毛細血管への血流が不足するとあっという間に若ハゲが出現します。だから運動習慣を心がけ、全身の血流状態を改善しましょう。運動が苦手という方は1日1時間程度のウォーキングやラジオ体操でも効果が得られます。
- 睡眠習慣の改善:日本人は先進国の中でも睡眠時間が少ないということで知られています。1日6時間以上の睡眠をしっかりと取り、疲れやストレスを次の日に残さないように心がけてください。
対策について
生活習慣の改善以外の対策としては「シャンプーを変える」、「育毛剤を使う」、「ストレスケアを行う」などがあります。
シャンプーや育毛剤については以下のパートでまた詳しく紹介しますので、ここではストレスケアについて説明していきます。
ストレスは万病の元と言われていますが、その理由は全身の血管を収縮させる作用があるからです。
ストレス社会と言われている現代では若年層も精神的なストレスを慢性的に受けていることが多いので、趣味を持ったり、軽いスポーツで汗をかき、ゆったりとお風呂に浸かってストレスはその日のうちに解消することを心がけましょう。
AGAは進行性疾患で放置していると症状がどんどんと拡大していきます。対策を早めに講じておくことでAGAの発症と進行を食い止めやすくなります。
若ハゲにおすすめのシャンプー
育毛ケアに良いのは「アミノ酸系・ノンシリコンタイプ」のシャンプーです。頭皮への刺激がマイルドで、シリコンコーティングによる育毛剤成分の浸透を妨げることがないので、若ハゲが気になっている人はこのタイプに変えてみると良いでしょう。
おすすめのシャンプーは
- チャップアップシャンプー
- プレミアムブラックシャンプー
- イクオスブラックシャンプー
などです。
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若ハゲにおすすめの育毛剤
若ハゲは早めに気づけることが多いので、育毛剤や育毛サプリを使用することをおすすめします。
薬用育毛剤には育毛に必要な薬用成分が含まれているので、毎日継続することで次第に若ハゲが改善していくことでしょう。
おすすめは以下の育毛剤です。
- チャップアップ(薬用育毛剤)
- プロタガ(育毛サプリ)
- リアッププラス(医薬品育毛剤)
などです。
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女性の若ハゲとは?
近年女性の間でも若ハゲに悩む人が増えています。女性の若ハゲの場合、男性と異なり髪型や抜毛癖(無意識に髪を抜いてしまう癖)などが主な原因として考えられます。
髪型による脱毛というのはポニーテールや三つ編みなど髪の毛を強く引っ張ってしまうことで抜けていく「牽引性脱毛」です。
牽引性脱毛も抜毛癖も引っ張る癖をやめると症状は改善していきます。
出産後脱毛
女性特有の脱毛として妊娠出産によってホルモンバランスが大きく乱れることで起こる出産後脱毛があります。
これは妊娠すると増えるエストロゲンという女性ホルモンが出産によって元の状態に戻ることが原因です。
ホルモンバランスが落ち着くと症状も消失するので、心配いりませんが、心配な人は産婦人科や美容皮膚科に相談すると良いでしょう。
若ハゲでもかっこいい髪型
いくら対策をしても若ハゲがなかなか改善しないという場合は思い切って髪型を変えてみるといいかもしれません。
最近は坊主頭が流行しているので、無理して長髪にこだわるより思い切って坊主頭やスキンヘッドにするか、症状が出やすい額の生え際を目立たなくするソフトモヒカンなどがおすすめです。
若ハゲだと結婚できない説は本当?
若ハゲはモテない、結婚できないという都市伝説がありますが、これは本当でしょうか?結論から言えば若ハゲでもモテる人はモテるし、ふさふさでもモテない人はモテません。
確かに見た目はコンプレックスになるかもしれませんが、前のパートで紹介した髪型にしてみるとか、清潔感を維持して、運動習慣を持ち女子にモテそうな引き締まった肉体をゲットすれば髪の毛の方は大した非モテ条件にはならないものです。
したがって、melby的に若ハゲモテない説は「嘘」に認定したいと思います。
若ハゲの原因や対策・改善方法まとめ
若ハゲに悩む人の割合は全体の20%以下ということで、そこそこ多い数字になります。気になりだすと際限なく気になってしまうのが若ハゲ問題ですね。
だから、今回はしっかりとその原因や対策についての説明を心がけました。
もし、本文にあるような対策でも目立った効果が出ない場合は治療が必要な脱毛症を起こしている可能性があるので、AGAクリニックや皮膚科に相談してください。
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