輸入薬と国内のプロペシアの違いは?効果とミノキシジル配合の育毛剤との併用について解説

脱毛治療イメージ

プロペシアといえばAGA治療薬としては日本で最もメジャーな内服薬です。
世界で初めて承認されたAGA治療薬(内服)としても有名ですね。
日本では2005年に厚生労働省に承認されて以降、AGA(男性型脱毛症)の治療ではプロペシア+ミノキシジル外用薬の併用投与が標準治療として日本皮膚科学会に推奨されています。
海外でもAGA治療のガイドラインは日本と変わりませんが、同じプロペシアでも輸入薬と日本で製造されている薬では何か違いがあるのでしょうか?今回はプロペシア同士の比較やミノキシジル外用薬との併用について解説していきます。

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プロペシアとは?

AGA(男性型脱毛症)の治療時に第一選択肢として選ばれるのがプロペシア(もしくはプロペシアジェネリック)です。
プロペシアはMDSという製薬会社が開発した世界初のAGA治療用の飲み薬です。主成分はフィナステリドで配合量は0.2mgと1mgがあります。ただし、治療で使われるのはほとんどが1mgです。

輸入薬と国産薬の違い

AGA治療は原則として保険証が使えない自由診療です。そのため治療費は100%自己負担となります。プロペシアは医療用医薬品に指定されているので、日本では処方箋がないと購入することができません。つまり、薬を入手するには診察を受けなければならないということです。
しかし、海外製のプロペシアなら個人輸入(代行)という形で購入することができます。
「プロペシア」というのは薬品名なので、海外製のプロペシアも海外のMSDが製造・販売しています。だから、中身は全く同じ薬です。

輸入薬プロペシアは1mgのみ?

日本で流通している海外製プロペシアはほとんどが1mgです。0.2mgを取り扱っている個人輸入代行業者は非常に少ないですね。
しかし、実際にAGAクリニックや皮膚科で治療を受ける時も最初から1mgが使われるので、国産のプロペシアで副作用等の問題が出なかった方は、正規品が入手できるのなら輸入薬でも問題ありません。

輸入薬のメリット

同じプロペシアでも海外製は厚生労働省が承認してないので、国内では未承認薬という扱いになります。とはいえ、MSDが製造していることには変わりないので、薬の品質は全く問題ありません。
むしろ、AGA治療が自由診療であることを考えれば、輸入薬の方が価格が安く、通院の必要もないので、大きなアドバンテージがあると言えますね。

  • プロペシア1mg(国産):7,000円〜8,000円前後/1月あたり
  • プロペシア1mg(輸入):4,000円〜5,000円前後/1月あたり
輸入品のプロペシアジェネリックに比べるとまだ高いですが、先発薬なのでそこは仕方ないでしょう。ジェネリックでは効果が不安という方には海外製のプロペシアがおすすめです。
ただし、繰り返しますが、「正規品」が確実に手に入るということが前提です。

効果

主成分のフィナステリドにはAGAの原因物質であるII型5α-リダクターゼという酵素の働き阻害し、症状の進行を食い止めるという効果があります。
日本でのエビデンスでは70%以上、海外では90%以上の治療効果があるという報告があります。(国内の臨床テストでは1mgを投与した場合に約58%の改善率でした)
ただし、効果を実感するためには最低でも4ヶ月〜6ヶ月以上服用を継続する必要があります。
つまりAGA治療は長期間に渡り100%自己負担で受けなければならない治療であるということです。

副作用

フィナステリドは特定の酵素にだけ作用する「酵素阻害剤」というタイプの薬です。酵素阻害剤は体内の他の物質に影響を与えないので、副作用が少ないというメリットがありますが、副作用リスクがゼロではありません。
日本国内の臨床実験ではフィナステリド1mgを投与した場合、およそ1.1%の確率でリビドーの低下(性欲の低下)が見られ、0.7%の確率でED(勃起不全)が発生したと公表されています。
また、ごく稀な発症率(0.001%以下)ですがフィナステリドに対するアレルギー(アナフィラキシーショック)として、全身浮腫や肝機能障害、呼吸困難、胸痛、全身蕁麻疹、チアノーゼ、などが危惧されます。
薬剤性アレルギーがある方や現在何かしらの持病があって、治療を受けている方は主治医に相談の上でプロペシアを服用するようにしてください。

使い方

1日1回1錠(0.2mgまたは1mg)を水かぬるま湯で噛まずに飲み下します。食事の影響を受ける薬ではないので、飲むタイミングは自由です。
ただ、寝る前など時間を決めておけば飲み忘れを防ぐことが容易になりますね。
飲み忘れた場合は気づいたタイミングで飲んでください。とはいっても、2回分を1度に飲むのはNGです。基本的には24時間以上の間隔をあけて飲む薬です。

ミノキシジル外用薬との併用

AGAの標準治療ではプロペシア1mgと5%ミノキシジル外用薬を併用します。フィナステリドにはAGAの進行を食い止める作用はあっても発毛を促進させる効果はありません。
今、日本で唯一発毛効果が確認されているのはミノキシジルです。
5%ミノキシジルはリアップX5プラス、リグロEX5、ラボモヘアグロウミノキシ5など市販薬でも国内最大濃度の育毛剤が購入できるので、輸入薬のプロペシアと合わせれば標準治療のセルフメディケーションが可能です。

プロペシアが使用できない人

プロペシアはAGA(男性型脱毛症)の治療薬なので、女性ならびに未成年は服用することができません。
また、65歳以上の方や重篤な肝機能障害を発症している方へは慎重な投与が必要なので、このような方は専門医の診察を受けて国産の0.2mg(正規の承認薬)を服用することをおすすめします。

個人輸入について

個人輸入とは、外国製の製品を個人で使用することを目的として、海外のメーカーなどから個人が直接購入することです。
近年では個人輸入代行業者を利用して輸入する方法も増えています。

リスク

医薬品などを個人輸入した外国製品は、日本国内で世紀に流通している製品と比べて、品質・有効性及び安全性が確認されていないため、保証はありません。
そのため期待する効果が得られなかったり、人体に有害な物質が含まれている可能性があります。

サプリメントや健康食品等でも、医薬品成分が含まれていて健康被害を引き起こす可能性もあります。外国製の医薬品を個人輸入入した場合、副作用被害救済措置の対象外になるので、業者の信頼性を比較サイトや口コミサイトで検討して、正規品が確実に購入できるサイトを利用してください。

個人輸入で外国製の製品を購入する場合は、このようなリスクを把握した上で、十分に注意しましょう!

個人輸入代行業者とは

個人輸入代行業者とは、個人輸入に係る手続きの代行を行う業者です。
注文・支払い・通関・配送などの手配を行ってくれます。

最近では、個人輸入代行サイトを使用して、ネット上で注文を受け付けるサービスも増えていますよ。

輸入薬のプロペシアについてのまとめ

プロペシアはMSDが製造販売しているオリジナルのAGA治療薬の名前です。しかし、国産は厚生労働省が医療用医薬品として承認し、輸入薬は未承認薬という扱いです。
ただ、中身はどちらもMSD製なので変わりません。
AGA治療は自由診療(100%自己負担)で、長期間の投薬治療が必要です。プロペシアは副作用リスクが低く、治療効果が高いこと、そして併用する5%ミノキシジル外用薬は市販薬でも入手可能なことから、輸入版のプロペシアと市販の5%ミノキシジル外用薬を使えば十分セルフメディケーションが可能だと思います。
通院なしで費用も国産のプロペシアより2〜3割ほど安く購入できます。

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