フィナステリド(薬品名プロペシア)はAGA治療での主役クラスの薬ですが、さらに効果を上げるためにサプリメントを導入しようかどうかと迷っている方もいるのではないでしょうか?
AGAの悩みは深刻なので、功を焦るのはわかりますが、サプリメントと併用するにはフィナステリドがどんな薬なのかを知る必要があると思います。
そこで今回は気になるフィナステリドとサプリの併用について注意点や効果的な方法を紹介していきます。
関連記事フィナステリドとは?AGA治療薬!副作用や効果について調べてみました
目次
フィナステリドとは?
フィナステリドを主成分とするAGA治療薬は「プロペシア」と「プロペシアジェネリック」が現在日本で承認されています。
どちらも0.2mgと1mgの2種類展開ですが、実際の治療で使われるのは1mgがメインです。
しかし、フィナステリドはもともと前立腺肥大症とそれに伴う高血圧の治療薬として開発された成分です。
前立腺肥大症治療薬のプロスカーにはフィナステリドが5mg配合されています。
AGA治療は保険証が効かない自由診療(100%自己負担)なので、より安いフィナステリド内服薬を購入するために海外製のプロスカーを求める方もいますが、薬の用途が異なるので、自己判断でプロスカーを求めるのではなく、正規のプロペシアかプロペシアジェネリックを入手することをおすすめします。
フィナステリドとサプリを併用するときの注意点
AGA(男性型脱毛症)でお悩みの方はフィナステリドに育毛サプリを併用すると効果がアップすると思い込みがちですが、ちょっと待ってください。
育毛サプリのマスト成分には「ノコギリヤシ」があります。これは天然のフィナステリドと言われている成分なので、併用するとプロペシアの副作用が強くなってしまう可能性も否定できません。
また、これまでの研究でもフィナステリドとノコギリヤシを併用して効果がアップしたという報告もありません。
むしろ、フィナステリドを服用する場合はノコギリヤシ以外の成分に着目したほうが良いのでは?ということになります。
フィナステリドとノコギリヤシの類似性
ノコギリヤシにはAGAの原因物質5αリダクターゼを抑制する作用が確認されています。ヨーロッパの方では前立腺肥大症の治療用成分としても承認されています。
フィナステリドも5α-リダクターゼの働きを阻害する成分で、もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発されていたという経緯があるので、ノコギリヤシが天然のフィナステリドと言われるのもなんとなくわかる気がしますね。
しかし、日本ではノコギリヤシはあくまで食品成分ですので、併用してフィナステリドと相互作用を起こし、効果や副作用が強まったというデータは報告されていません。
したがって、人によっては効果が高まるかもしれないし、違う人は副作用だけが強まったという場合もあるし、別に変わらなかったという場合も考えられるわけです。
ただ、ポジティブに考えると副作用が強まるリスクは避けたいので、ノコギリヤシとフィナステリドを併用するときは前もって処方医か薬剤師と相談の上で導入するのが良いでしょう。
フィナステリドと併用するのにオススメのサプリ
AGA治療薬プロペシアの主成分はフィナステリドでそれ以外の有効成分は配合されていません。しかし、育毛サプリにはノコギリヤシと並んで幾つかの有効成分が配合されているので、フィナステリドと相性が良さそうなサプリメントの成分を紹介します。
- 亜鉛:ノコギリヤシと並んで育毛サプリのマスト成分の一つです。男性ホルモンの量を増やす作用があるので、育毛効果の高いエストロゲンの増量が期待できます。
- ビタミンB群:細胞を活性化させ、エネルギー代謝を活発にします。AGAは年齢が上がり、基礎代謝が落ちると発症リスクが上がるので、ビタミンB群を補給して基礎代謝を落とさないようにしましょう。
- L-アルギニン:重要な非必須アミノ酸の一種です。年齢とともに合成量が落ちるので食事やサプリメントで補給するのが望ましいとされています。成長因子を活性化させる作用があります。
- ビタミンC:抗酸化作用に優れ、美肌効果のあることで知られているビタミンです。頭皮も肌の一部なのでビタミンCの持つ作用で頭皮環境が向上する効果が期待できます。
ただし、1日の摂取量は超えないようにしてください。
フィナステリドの副作用について
フィナステリドは特定の酵素にしか作用しない「酵素阻害剤」なので副作用リスクが比較的少ない優秀な内服薬です。
しかし、薬である以上副作用リスクは付いて回るので、主な副作用と注意すべき重篤な副作用について説明していきましょう。
フィナステリド1mgを6ヶ月以上連続服用して、これまで日本で報告されている副作用はリビドー(性欲)の低下が1.1%、ついでED(勃起障害)の0.7%です。
それ以外に注意すべき重篤な副作用はフィナステリドにアレルギー反応を示す、アナフィラキシーショックです。こちらは発症頻度不明(0.001%以下)ですが、薬の場合必ずその成分に対するアレルギーを調べて能書に記載する義務があるので、フィナステリドアレルギーで起こる可能性があるショック状態として注意喚起されているのは、全身浮腫、蕁麻疹、帯状疱疹、呼吸困難、頭痛、紅潮、めまい、悪心嘔吐などです。
これらの副作用以外にも服用していて何かしらの異常を感じた場合はただちに処方医に相談してください。
フィナステリドとサプリの併用についてのまとめ
フィナステリドはAGAの進行を食い止めることで、ヘアサイクルを正常な状態に近づけるための内服薬です。ただし、本来は前立腺肥大症とそれに伴う高血圧の治療用に開発された成分なので、血圧に作用する成分が配合されているサプリメントを導入するときは注意してください。
服用後にめまいや立ちくらみがする場合は血圧が下がりすぎている可能性が考えられます。そのような時はサプリメントの服用を見合わせて様子をみてください。
フィナステリドを中止する場合は自己判断ではなく処方医に相談してからにしましょう。
コメントを残す