ノコギリヤシは育毛サプリにおける主役級の成分です。
原産地はアメリカ大陸で、欧米では前立腺肥大症の代替治療薬としても利用されています。
今回はどうしてノコギリヤシが育毛サプリの主成分として使われているのか?また、なぜ頭痛の原因になるのか?さらに他にも副作用はあるのか?などについて解説していきたいと思います。
ノコギリヤシとは?
ノコギリヤシはアメリカ大陸原産のハーブです。葉っぱの先端にノコギリのようなギザギザがあることからこのように呼ばれています。
日本では健康食品などでよく目にする植物ですが、薬効が高く欧米では前立腺肥大症や高血圧症の代替治療として広く用いられています。
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代替治療とは?
代替治療というのは標準治療以外の治療法です。一方の標準治療というのはエビデンスに基づき各種学会が策定したガイドラインで推奨されている治療法のことです。
壮年性脱毛症の場合、男性(AGA)はAGA治療内服薬+5%ミノキシジル外用薬の併用、女性(FAGA)は1%ミノキシジル外用薬の使用が標準治療で、それ以外の治療法は代替医療ということになります。
ただし、日本でのノコギリヤシエキスは食品用成分なので、育毛サプリは代替治療ではありません。
あくまでもサプリメントによる予防対策ということになります。
効果
ノコギリヤシには次のような効果が期待されています。
- 前立腺肥大症改善効果
- 排尿障害改善効果
- 高血圧改善効果
- 血流改善効果
- 抗酸化作用
- 脱毛改善・育毛効果
AGA治療薬とノコギリヤシの類似性
以前からノコギリヤシの前立腺肥大症や高血圧症に対する効果はAGA治療薬の主成分フィナステリドとの類似性が指摘されています。
フィナステリドはAGAの原因物質である5α-リダクターゼという酵素の働き阻害して、テストステロンの血中濃度を維持する働きを持つ医療用成分です。
ノコギリヤシに含まれている成分にも5α-リダクターゼの阻害作用が確認されているのですが、効果はフィナステリドよりも弱いと言われています。
副作用
ノコギリヤシは血流や血圧に作用する成分なので、次のような副作用の現出が懸念されます。
- 頭痛、めまい
- 低血圧発作
- 発赤(皮膚が赤くなる)、紅斑
- 皮膚掻痒感
- 性欲の低下
などです。多くの場合、一時的なもので日常生活に支障がない程度ならば自然と落ち着いてきますが、症状がひどい場合は一旦サプリメントの服用を中止して医師に相談してください。
女性は要注意?
AGA治療薬は女性への投与が認められていませんが、ノコギリヤシを配合している育毛サプリを女性が飲んだ場合はどうなるのでしょう?
実際のところ、ほとんど何の問題もありませんが、妊娠中もしくは授乳中の女性が大量に服用した場合は胎児や乳児のセクシャリティに何かしらの影響がでるリスクがあると指摘されているので、このような場合は服用を控えたほうが良いでしょう。
頭痛の種類
緊張型頭痛は慢性型頭痛の60%以上を占め、片頭痛は女性のおよそ40%が抱えていると言われています。
群発型頭痛は男性に多いのですが、慢性型頭痛の1割にも満たないレアケースです。
また、群発型頭痛は積極的な治療を要する症状なので、ここでは割合の多い緊張型頭痛と片頭痛について説明していきましょう。
大豆イソフラボンの過剰摂取で起こる頭痛は緊張型頭痛と片頭痛の両方に影響があると思われます。
緊張型頭痛
慢性型頭痛では最も症例数が多い頭痛です。緊張やストレスまたは血流障害などが原因で、筋肉が硬直し、締め付けられるような痛み、しびれるような痛み、ずーんと重くなるような不快感を感じます。
血流が改善すると症状もよくなるので、じっとしているよりも動いたほうが楽になります。
育毛剤には血流を改善する成分が配合されているので、正しく使うことで、緊張型頭痛の予防につながるかもしれません。
片頭痛
慢性型頭痛では緊張型頭痛についで多く、その大半は女性というユニークなタイプの頭痛です。発作の起こり方に特徴があり、頭部の毛細血管が拡張する時に周囲の神経を刺激して痛みとなります。
心臓の鼓動に合わせてズキン!ズキン!と痛むため「拍動性頭痛」とも呼ばれます。
片頭痛の名前の通り、通常は頭のどちらかに症状が集中しますが、ごく稀に左右を問わず発作を起こす症例も確認されています。
予兆や前兆を起こす場合があり、この時は光やにおいに敏感になります。
緊張型頭痛とは逆で動き回ると症状がひどくなるので、薄暗くやや室温が低いところで安静にしておくことが重要です。
アイシングも効果的なので濡れタオルや氷嚢で冷やすと良いでしょう。
重症の方の場合、市販の痛み止めでは効かなくなってくるので、脳神経科など専門医に診察してもらいましょう。
中には緊張型頭痛と片頭痛の両方を持っている混合型頭痛というタイプもあります。
ノコギリヤシと頭痛の関係性についてのまとめ
ノコギリヤシのように血流や血圧に直接作用する成分は、食用であっても頭痛を伴うリスクがあります。
特にノコギリヤシは欧米では前立腺肥大症の代替医療時に用いられるほど薬効が高いとされているハーブなので、慢性型頭痛を抱えている方や何かしらの持病があって投薬治療を受けている方は育毛サプリの導入には注意してください。
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