ミノキシジルの白髪治療効果についてのまとめ

脱毛治療イメージ

若白髪や白髪というのは髪の毛にまつわる大きな悩みの1つです。ところでこれはあまり知られていない事実なのですが「白髪」というのも脱毛症の一症状なんです。どうして毛があるのに脱毛と言われるのでしょう?
今回は知っているようで知らない白髪と脱毛の関係、そしてミノキシジルが白髪に効果を発揮するのかを説明していきたいと思います。

ミノキシジルについて

日本では壮年性脱毛症の治療薬の成分として承認されているのが「ミノキシジル」です。ただし、承認されているのは塗り薬(外用薬)で、飲み薬は認めらていません。
現在国内最高濃度は5%ですが、最大量が使えるのはAGA(男性型脱毛症)のみ、FAGA(女性型脱毛症)は1%ミノキシジルの使用が推奨されています。
ミノキシジルには「発毛効果」が確認されているのですが、これはミノキシジルが持つ「副作用」でした。もともとこの成分は高血圧症の治療のために開発されたのですが、効果が高い反面副作用も出やすいので飲み薬として日本では承認されていなかったという経緯があります。
しかし、この発毛作用が脱毛症の治療に効果的ということが見直され、アメリカでは初の脱毛症治療薬ロゲインが開発され、その後日本でも1999年に大正製薬がリアップを発表し、本格的な脱毛症治療が可能になりました。

ミノキシジルの白髪治療効果

ミノキシジルは濃度が高くなるほど効果と副作用がでやすいという特徴があります。5%ミノキシジルをAGA患者に52週間連続投与(1日2回塗布)した時の臨床実験の結果を見てみましょう。

リアップX5を被験者に長期投与(52週)した結果を医師が評価したものです。
4週間毎に、「著明改善」「中等度改善」「軽度改善」「不変」「悪化」の5段階の評価をまとめています。4週間後にはすでに軽度改善が見られるようになり、8週間後には被験者の1割以上に、12週間後には6割近くに軽度改善が見られました。24週間後、つまり約6ヵ月後からは「軽度改善」「中等度改善」「著明改善」をあわせて、実に9割以上に改善が見られます。
24週間後から「軽度改善」より「中等度改善」の評価の割合が高くなっています。まずは半年、そしてより長く継続することで、改善の度合いも高くなることが期待できそうです。

(引用元:大正製薬リアップX5プラスの発毛効果データ
9割以上の改善効果があるということなので脱毛症の治療薬としては非常に優秀であることがわかります。

白髪と脱毛症

白髪は「老化」の象徴ともいえる症状ですね。日本人の髪質は本来ツヤのある黒髪ですが、この色がメラニンという色素の濃さで決まります。
メラニンは肌の内側にあるメラノサイトという細胞で作られる色素で顔にできるとシミやソバカスの原因となることから悪者扱いされがちですが、頭皮も皮膚の一部であり、頭皮が持つメラニン生成能力が弱まると色素が足りなくなりだんだん髪の毛の色が薄くなっていきます。
加齢やストレスによって血行不良を起こすと頭皮と毛根に十分な栄養と酸素が運ばれなくなるので、メラニンの合成能力が落ち、白髪が増えるというわけです。
白髪と健康的な毛髪を比較すると細くてハリやコシがなく、パサパサしている弱々しさがわかりますよね。つまり白髪とは脱毛と同じ原理(頭皮障害)でおこる現象ということです。
女性の場合は発毛作用を持つエストロゲン(女性ホルモンの一種)の分泌量が男性よりも多いのでFAGAを起こしても完全脱毛を起こすことは少ないのですが、白髪の量が増えます。

白髪染めよりもミノキシジルの方がおすすめ?その理由とは?

白髪対策としてまず第一に思い浮かぶのは「白髪染め」ですよね。手軽に白髪を黒く染めることができます。しかし、白髪染めというのはあくまで髪の毛に色をつけているだけ、頭皮や毛根には刺激の強すぎる成分が配合されているので、脱毛症を進行させる危険性があります。
一方ミノキシジルには高い血管拡張作用があるので、血行が促進され頭皮の健康状態が改善されやすくなります。
だから白髪には白髪染めよりもミノキシジルが配合されている育毛剤の方がおすすめなんです。

ミノキシジルで白髪を脱するまでの期間

ミノキシジルが効果を発揮するまでの時間には個人差がありますので、一概にどれぐらいの期間を使用すれば白髪がよくなるのかというのは言えません。
しかし、男性の場合は24週目(およそ6ヶ月)ころから軽度改善から中等度改善に移行しているので少なくとも6ヶ月は使用したほうがよいでしょう。
なお、ミノキシジルには髪の毛を黒くする効果は確認されていませんので、食事や適度な運動週間を持つなど生活週間を改善し、頭皮の新陳代謝を健康な状態に近づけることも重要です。

ミノキシジルの副作用

5%ミノキシジルを使った場合およそ8%以下の確率で「頭皮の痒み」、「フケの増加」などが起こります。それ以外にも発症頻度はごく稀ですが、以下のような副作用が起こり得ます。

  • アナフィラキシーショック:ミノキシジルによるアレルギー、全身浮腫や湿疹、低血圧、不整脈、など
  • 頭痛、めまい
  • 鼻閉感(はなづまり)
1%ミノキシジル外用薬の場合は5%よりも副作用リスクは下がりますが、それでもゼロというわけではありません。
また、こうした副作用以外にも体調に異常を感じたらいったん使用を中止して皮膚科または担当医に相談してください。

ミノキシジルの白髪治療効果をより高めるには?

ミノキシジルには高い血管拡張作用があるのですが、生活習慣を改善しないとミノキシジルの効果が出にくくなったり弱くなる可能性があります。
生活習慣改善に際して最も重点を置かなければならないのは「食生活の改善」です。
低脂肪高タンパクで5大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取し1日3食しっかりと食べることが重要です。
しかし、忙しい現代人は食事がおろそかになりがちなので、規則的な食生活に不安がある方は育毛サプリや白髪サプリを活用することをおすすめします。

ミノキシジルの白髪治療効果に関するまとめ

ミノキシジルは現在壮年性脱毛症の治療ガイドラインで「行うことを強く勧める・推奨度A」に認定されている薬の成分です。
その治療効果は最大で9割以上に達するため、脱毛症状の1つである白髪を改善する作用が期待できます。
ただし、ミノキシジルには髪の毛の色(メラニン色素)を増やす作用は確認されていないので、食生活を改善し、白髪対策サプリなどを併用して上手に白髪対策をたてることをおすすめします。

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