ミノキシジル配合のジェネリック医薬品について!

脱毛治療イメージ

ジェネリック医薬品は先発薬よりも値段が安い!みなさん普通はそう思いますよね。でもそれは医療用医薬品に限定した話なんです。
市販薬は後発の方が高いということも珍しくありません。日本でのミノキシジル製剤は一般薬が承認されているだけで、あとは医療機関が独自に調合するものが使用されています。
このためドラッグストアで購入するミノキシジル外用薬は「ジェネリックだから安い」という公式が当てはまらないケースがあります。

ミノキシジル製剤について

日本のミノキシジル製剤は「壮年性脱毛症の治療薬」であり、薬は外用薬(塗り薬)に限定されています。そして一部の専門的なクリニックを除き、治療には市販のミノキシジル外用薬が使われることが多いようです。
ミノキシジルには非常に優れた血管拡張作用がある高血圧治療薬として開発された成分です。しかし、一方で副作用の出やすい薬なので日本では高血圧治療用の内服薬としては認められていません。
ネットで見かけるミノタブ(ミノキシジルタブレットの略)は海外の高血圧症治療薬ロノテンのジェネリック医薬品であり、本来は脱毛症の治療に用いるのがイレギュラーな使い方ということになります。

ジェネリック医薬品とは?

ジェネリック医薬品とは先発薬と同じ有効成分を持つ後発薬のことです。日本では先発薬メーカーが持つ薬剤特許関係が切れた後、厚生労働省の審査と許可を得て他の製薬会社が製造するというスタイルが一般的です。
最大の特徴は主成分の開発コストがかかっていないため、薬価が先発薬よりも安くできるという点です。しかし、これは医療機関で処方される医療用医薬品の話です。
一般薬は先発薬と同等の値段か他の有効成分を複合的に配合しているため、高くなる傾向があります。

日本のミノキシジル配合ジェネリック医薬品

日本におけるミノキシジルの薬剤特許関連は大塚製薬が持っていて、2018年にそれが切れ他のメーカーからもミノキシジル製剤が発売されました。
有名なミノキシジル外用薬は

薬名製薬会社料金
リアップX5プラス大正製薬7,048円
リグロEX5ロート製薬7,700円前後
スカルプDメディカルミノキ5ANGFA7,800円
リアッププラス大正製薬5,239円
リアップジェット大正製薬3,800円

です。リアッププラスやリアップジェットは1%ミノキシジル、リアップX5プラス、リグロEX5、スカルプDメディカルミノキ5は5%ミノキシジル配合の外用薬です。
日本のミノキシジル製剤の先発薬は大正製薬から発売されている1%ミノキシジル配合のリアップ(5,000円前後)です。

ミノタブ(ミノキシジルタブレット)とは?

ミノタブはミノキシジルタブレットの略称です。日本ではミノキシジルといえば脱毛症治療薬なのでミノタブもAGA治療薬の一種と誤解されがちですが、こちらは日本では承認されていない高血圧症治療薬になります。
ミノタブはロノテンという薬のジェネリック医薬品です。確かに同じミノキシジルなので発毛効果はあるのですが、飲み薬なので全身多毛症、頭痛、皮膚の紅潮、鼻づまり、のぼせ、急激な体重増加などの副作用が出やすいため医師と相談の上で服用するようにしてください。

海外のミノキシジル外用薬のジェネリック医薬品:カークランド

海外は日本よりもジェネリック医薬品の登場が早いので種類もたくさんあります。ミノキシジル外用薬として世界で初めて承認されたのは1980年代のアメリカのロゲインという2%ミノキシジル製剤でした。
これが世界的にヒットし、コストコという大手の物流会社がカークランドというロゲインのジェネリック医薬品を出しています。
リアップが出る前は日本で未承認薬にもかかわらずロゲインが人気だったので、そのジェネリックのカークランドも根強い人気があります。
カークランドも日本では未承認薬なので、購入するには個人輸入代行業者を利用することになります。(おそらくAGAクリニックでも取り扱いは少ないと思います)

インドのミノキシジル外用薬のジェネリック医薬品:ミノキトップ

インドは世界3位のジェネリック医薬品大国と言われています。ED治療薬やAGA治療薬には日本でもおなじみのインド製ジェネリック医薬品があります。
インド製のジェネリック医薬品は品質も良く国境なき医師団をはじめとして多くのNPOに医薬品を提供しています。
そんなインドにあるロゲインのジェネリック医薬品がミノキトップです。しかし、これも入手するには個人輸入代行を使うことになると思います。カークランド同様に取り扱っている医療機関はほとんどありません。

ミノキシジルの副作用について

ミノキシジルは非常に高い発毛効果を発揮する優れた成分である一方で副作用がでやすいことも知られています。特に配合率が高くなるほど副作用リスクが高まります。また外用薬よりも内服の方が副作用リスクが高いので内服を希望する場合は必ず医師に相談してください。
外用薬に多い副作用は「頭皮の痒み」と「フケ」です。5%ミノキシジルだと8%程度の割合でこれらの副作用が起こると言われています。
ミノキシジル内服薬の副作用

  • 全身多毛症
  • 頭痛、意識朦朧
  • 鼻閉感(鼻づまり)
  • ED(女性の場合は不感症)
  • 性欲の低下
  • 低血圧発作
  • 不整脈、皮膚の紅潮
  • かすみ目
  • 末梢神経障害
  • 胸痛
  • 急激な体重増加
  • 手足のむくみ

女性が使用する場合の注意点

FAGAの治療でもミノキシジルは使用されます。しかし、男性とは違い1%ミノキシジル外用薬を使うのが一般的です。AGA治療薬(プロペシアやザガーロ)は服用することができません。
FAGAクリニックでは2%ミノキシジル外用薬やミノタブを使用する場合がありますが、投与には慎重を要するので医師の指示にしたがって服用してください。
妊婦または授乳中の女性は副作用が強くなる危険性があるのでミノキシジルは内服、外用薬ともに使用できません。

ミノキシジル配合のジェネリック医薬品についてのまとめ

日本ではミノキシジル製剤が外用薬かつ市販薬としてのみ承認されています。国内初のミノキシジル製剤は1999年に発売された1%ミノキシジル配合のリアップです。
その後5%までの配合が承認されたことを受けリアップX5(今はリアップX5プラス)がジェネリック医薬品として発売されましたが、リアップよりも値段は高いです。
そして2018年には大正製薬が持つ薬剤特許が切れたことを受けロート製薬やANGFAなど複数のメーカーからも5%ミノキシジル製剤のジェネリックが一般薬として販売されましたが、いずれもリアップシリーズより若干高額です。ただし、ドラッグストアのOEM薬などにはリアップよりも安いミノキシジル製剤が存在します。

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