フィンペシアの眠気について!服用タイミングなど紹介

脱毛治療イメージ

フィナステリドはAGA治療薬フィンペシアの主成分ですが、もともとは前立腺肥大症やそれに伴う高血圧の治療用に開発された成分です。
特定の酵素にしか作用しない「酵素阻害剤」と呼ばれる薬で副作用リスクは低く、治療効果は高いという非常に優れた成分ですが、副作用がゼロというわけではありません。
中にはフィンペシアを飲んで眠くなるという方もいるので服用するタイミングには注意が必要です。

関連記事フィンペシアとは?未承認でも効果が期待できる医薬品

フィンペシアについて

フィンペシアはインドの製薬会社大手「シプラ社」が開発、販売しているAGA治療薬プロペシアのジェネリック薬です。
インドは世界でも有数のジェネリック医薬品大国で、フィンペシア以外にも数多くのジェネリック医薬品を製造しており、品質も高く「国境なき医師団」も採用しているほどで、薬の品質は日本や欧米と変わりません。
現在は使用禁止となったキノリンイエローという色素を使っていない新型フィンペシアがリリースされ、これが現在日本で入手可能なフィンペシアの主流です。(一部のネット通販では旧型が売られている場合があります)
主成分はAGAクリニックや皮膚科で処方されるプロペシアと同じく、フィナステリド1mgです。
フィンペシアは日本では未承認の薬なので、海外製の医薬品を取り扱っている個人輸入代行業者のネット通販を通じて購入することになります。

フィンペシアで眠くなるのは副作用?

日本国内の臨床実験ではフィナステリド1mgを投与した場合、およそ1.1%の確率でリビドーの低下(性欲の低下)が見られ、0.7%前後の確率でED(勃起不全)が発生したと公表されています。
これがフィンペシアの主な副作用です。通常の服用では1日1回1mgを服用するので、この程度の副作用発生率ならば優秀な治療薬と言えるでしょう。
しかし、「眠くなる」という副作用は報告されていませんがこれはどうしてなのでしょう?

フィンペシアの鎮静作用が原因で眠くなる?

フィンペシアにはフィナステリドが1mg含まれています。同じ様にフィナステリドを主成分とした前立腺肥大症治療薬「プロスカー」にはフィナステリドが5mg配合されていて、これには眠くなる副作用が起こる事が報告されています。
しかし、フィンペシアのフィナステリドはプロスカーの1/5量なので、フィンペシアを飲んで眠くなる副作用が出るというのは考えづらいと思います。
ただ、フィナステリド1mgでも報告されている副作用のリビドーの低下やEDは自律神経の鎮静作用が行き過ぎると起こります。フィンペシアを飲んで眠くなるという人はこうした副作用が出やすい体質なのかもしれません。

高血圧や前立腺肥大症の治療を受けている人は要注意!

フィンペシア単体には併用禁忌薬はまだ報告されていませんので、服薬治療を受けている方でも飲むことができる薬です。
しかし、元々の作用機序(薬の効き方)といして「血圧を下げる作用」を持つのが主成分なので、高血圧や前立腺肥大あるいは心臓病や脳梗塞など血圧が不安定になる持病を持っていて、服薬治療を受けている場合は、降圧剤やその他の治療薬と併用することで相互作用が起こり眠気が強くなる可能性があると思います。

低血圧症でも眠くなる?

先にも言った通り、本来フィンペシアには血圧を下げる作用があるため、もともと低血圧症を指摘されている方は注意が必要です。

フィンペシアの重篤な副作用

薬には必ず重篤な副作用についてのエビデンスが公開されています。発症確率は0.1〜0.0001%以下ということで「ごく稀に起こる副作用」ですが、場合によっては命の危険に及ぶケースもあるので、重篤な副作用についても覚えておきましょう。
なお、重篤な副作用というのは能書通りに正しい服用をしていて起こす確率です。同じくフィナステリドが主成分ですが、フィンペシアよりも配合量が多いプロスカー(前立腺肥大症治療薬)を自己判断で服用すると、重篤な副作用を起こす可能性が高まると考えられるので、安易にプロスカーを利用するのは避けたほうがいいと思います。
(フィンペシアの重篤な副作用一覧)

  • アナフィラキシーショック:フィンペシアに対するアレルギー反応です。全身浮腫や肝機能障害、呼吸困難、胸痛、全身蕁麻疹、チアノーゼなどが起こる可能性があります。
  • 肝機能障害
  • 腎機能障害

など。

フィンペシアの効果

フィンペシアは頭皮や前立腺に分泌される5α-リダクターゼという酵素の働きを阻害する薬です。この酵素は高い育毛効果を持つテストステロンという男性ホルモンをジヒデロテストステロン(DHT)という別の男性ホルモンに変異させる酵素です。
AGAは20代でも約10%の発症率をもつ疾患ですが、50代以降になると急激に患者数が増えます。これは年齢と共に男性ホルモンの分泌量が減り、テストステロンが積極的にジヒデロテストステロンに変異されてしまうことが原因ということがわかっています。
日本国内のエビデンスではフィナステリド1mgを1年間連続服用した場合、70%近い確率でAGAの進行が抑制できたという報告があります。(海外では98%という結果も残しています)
ただし、フィンペシア自体に育毛効果や発毛効果はなく、あくまでもAGAの進行を抑制した結果、テストステロンが毛根に届いて、髪の毛が太く丈夫になったということになります。
日本で発毛効果が確認されている医療用成分はミノキシジルで、通常AGAの治療ではフィンペシア1mg+5%ミノキシジル外用薬がセットで処方されます。(5%ミノキシジル外用薬は市販薬としても購入可能です)

フィンペシアの正しい飲み方

AGA治療を目的でフィンペシアを服用する方は、必ず購入元の通販サイトで薬品情報を確認してください。本剤に添付されている書類は英語とヒンディー語です。(ヒンディー語の表記はインド製の薬だから)
フィンペシアは1日1回1錠を水かぬるま湯でそのまま服用します。食事やアルコールの影響を受けないので飲むタイミングについては自由ですが、場合によっては眠くなることもあるので、夕食後か寝る前の服用がベストなタイミングだと思います。
このように飲む時間帯を決めておくことで飲み忘れの予防にもつながります。

フィンペシアの眠気についてのまとめ

フィンペシア単体では眠くなる副作用が起こる確率は低いのですが、他に持病があり服薬治療を受けている場合フィンペシアを併用すると、相互作用で眠くなるケースは否定できません。
これに対策するにはまず、主治医に「現在服薬中の薬を全て伝える(薬の手帳を活用)」ことと、「治療中の病気は全て伝える」ことが大切です。
また、もともと血圧が低い方やフィンペシアに敏感な方は副作用として眠気を感じることが考えられます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です