フィナステリドの副作用について!確率や症状について解説

脱毛治療イメージ

AGA(男性型脱毛症)の治療を受けるとほとんどのケースで処方されるのがフィナステリドを主成分にしたプロペシア、もしくはプロペシアジェネリックという内服薬です。
フィナステリドは副作用リスクが低い薬としても知られていますが、薬である以上副作用がゼロということはありません。場合によっては深刻な副作用を起こす危険性もあるので、今回はフィナステリドの副作用について詳しく解説します。

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フィナステリドはAGA治療薬

フィナステリドは現在AGA治療の主力となる薬です。日本ではプロペシアもしくはプロペシアジェネリックとして0.2mgと1mg配合タイプが承認されています。
フィナステリド1mgのAGA症状の進行抑制効果は非常に高く、特定の酵素に作用する薬のため比較的副作用が少ないというメリットがあります。
しかし、フィナステリドはもともと前立腺肥大症治療薬として開発された成分で、プロスカーという前立腺肥大症薬があり、これを個人輸入して服用している人もいます。
プロスカーにはフィナステリドが5mg配合されているのでその分副作用リスクも高くなります、自己判断で間違った服用をしても、個人輸入代行で入手した薬は副作用被害救済措置の対象外になります。

フィナステリドの効果

フィナステリドは頭皮や前立腺に分泌される5α-リダクターゼという酵素の働きを阻害する薬です。この酵素は高い育毛効果を持つテストステロンという男性ホルモンをジヒデロテストステロンという別の男性ホルモンに変異させる酵素です。
AGAは20代でも約10%の発症率をもつ疾患ですが、50代以降になると急激に患者数が増えます。これは年齢と共に男性ホルモンの分泌量が減り、テストステロンが積極的にジヒデロテストステロンに変異されてしまうことが原因ということがわかっています。
日本国内のエビデンスではフィナステリド1mgを1年間連続服用した場合、70%近い確率でAGAの進行が抑制できたという報告があります。(海外では98%という結果も残しています)
ただし、フィナステリド自体に育毛効果や発毛効果はなく、あくまでもAGAの進行を抑制した結果、テストステロンが毛根に届いて、髪の毛が太く丈夫になったということです。
日本で発毛効果が確認されている医療用成分はミノキシジルで、通常AGAの治療ではフィナステリド1mg+5%ミノキシジル外用薬がセットで処方されます。(5%ミノキシジル外用薬は市販薬としても購入可能です)

フィナステリドの主な副作用と発症確率

日本国内の臨床実験ではフィナステリド1mgを投与した場合、およそ1.1%の確率でリビドーの低下(性欲の低下)が見られ、0.7%の確率でED(勃起不全)が発生したと公表されています。
これがフィナステリドの主な副作用です。通常の服用では1日1回1mgを服用するので、この程度の副作用発生率ならば優秀な治療薬と言えるでしょう。

フィナステリドの重篤な副作用

薬には必ず重篤な副作用についてのエビデンスが公開されています。発症確率は0.1〜0.0001%以下ということで「ごく稀に起こる副作用」ですが、場合によっては命の危険に及ぶケースもあるので、重篤な副作用についても覚えておきましょう。
なお、重篤な副作用というのは能書通りに正しい服用をしていて起こす確率です。同じくフィナステリドが主成分ですが、プロペシアよりも配合量が多いプロスカー(前立腺肥大症治療薬)を自己判断で福与すると、重篤な副作用を起こす可能性が高まると考えられるので、薬は必ず医師または薬剤師の指示にしたがって正しく服用してください。
(フィナステリドの重篤な副作用一覧)

  • アナフィラキシーショック;フィナステリドに対するアレルギー反応です。全身浮腫や肝機能障害、呼吸困難、胸痛、全身蕁麻疹、チアノーゼなどが起こりえます。
  • 肝機能障害
  • 腎機能障害

など。

フィナステリドのその他の副作用

フィナステリドは血圧を下げる作用が高い薬なので血圧に関する以下のような副作用を起こす可能性もありますが、こちらも発症頻度は低いとされています。

  • 頭痛、めまい、立ちくらみなどの低血圧状態
  • うつ、抑うつ状態、意欲の低下などの精神症状
  • 腹部膨満感、胃痛、下痢などの消化器症状
  • 動悸、息切れなどの循環器症状
などです。
ここに挙げた副作用以外にも服用中に異常を感じたら自己判断で中止しないで、直ちに処方医に相談し、指示に従ってください。

女性は触るのもNG

フィナステリドの女性の服用は禁忌とされています。その理由は妊娠中または授乳中の女性が摂取した場合、胎児や新生児の生殖器官にダメージを与える可能性があるからです。
フィナステリドは触っただけでも皮膚から浸透していく成分なので、女性は薬に触るのもNGとされています。万が一妊娠中や授乳中にフィナステリドを服用しているパートナーがいる場合は十分に注意をしてください。(パートナーがプロペシアを服用中でも女性が直接薬に触れない限りは大きな問題はありません)
また、フィナステリドが作用するのは男性ホルモンを変異させる特定の酵素(5α-リダクターゼ)のみなので、女性型脱毛症(FAGA)には効果がありません。

フィナステリドの副作用についてのまとめ

比較的安全性が高いと言われているAGA治療薬「プロペシア」の主成分がフィナステリドですが、薬に副作用はつきものです。
効果を期待して過剰摂取をしても副作用リスクが高まるだけなので、必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。また、AGA治療薬は飲み続けるのが前提で処方されるので、副作用が出た場合は自己判断で中止するのではなく早い段階で処方医に相談してください。
肝機能障害や腎機能障害に対してはそれほど高いリスクはありませんが、定期的に血液検査と尿検査を受けるようにしましょう。

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