デュタステリドの内服薬について!

脱毛治療イメージ

AGA治療成分として世界で2番目に承認されたのがデュタステリド(成分名:デュタステリド)ですが、現在服用している方もこの薬について正しく理解している人は少ないと思われます。
薬について正しい知識を身につけることは治療効果を上げることにもつながるため、今回はデュタステリドについて詳しく解説していきたいと思います。

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デュタステリド内服薬について

デュタステリドを主成分とするAGA治療薬は「ザガーロ」です。
配合量は0.1mgと0.5mgの2種類あるのですが、実際の治療ではほとんどのケースで0.5mgが用いられます。
しかし、デュタステリドはもともと前立腺肥大症とそれに伴う高血圧の治療薬として開発された成分です。
デュタステリドを主成分とする前立腺肥大症治療薬のアボルブにもデュタステリドが0.5mg配合されています。
AGA治療は保険証が効かない自由診療(100%自己負担)なので、より安いデュタステリド内服薬を購入するために海外製のアボルブを求める方もいますが、薬の用途が異なるので、自己判断でアボルブを求めるのではなく、正規のデュタステリドを入手することをおすすめします。

デュタステリド内服薬の価格

自由診療では医療機関ごとに独自の料金設定ができるので、同じデュタステリド0,5mgが処方されても値段が違うということも珍しくありません。
AGAは進行性疾患であり、基本的にデュタステリドは飲み続けなければならない医薬品なので気になるザガーロと外国製のザガーロジェネリックの相場を調べてみました。

薬品名(内容量)料金(30日分)料金(90日分)
ザガーロ0.5mg10,000円前後30,000円前後
ザガーロジェネリック0.5mg3,500円前後8,500円前後

このあたりの価格帯がネットで調べられるザガーロや日本未承認のザガーロジェネリックの相場だと思われます。

デュタステリドの服用方法

AGA治療用のデュタステリドは0.1mgと0.5mgがありますが、治療で使われるのは0.5mgの方です。
飲み方はいずれの場合も1日1回の服用です。食事やアルコールの影響が少ないので同時に服用しても問題はありませんが、アルコールは適量(ビール小瓶1本、赤ワイングラス2杯程度)を超えないようにしてください。
飲み忘れを防ぐためにも、夕食後や寝る前など時間を決めて服用するのがおすすめです。

デュタステリドの効果

デュタステリドはAGAの原因物質、「5α-リダクターゼ」の働きを阻害し、病状の進行を遅らせます。
したがって、デュタステリド自体に発毛効果や育毛効果はありません。しかし、高い育毛作用を持つ男性ホルモンの一種テストステロンを違うタイプの男性ホルモンであるDHTに変異させる5α-リダクターゼの働きを阻害することで、AGAの進行がとまりヘアサイクルが正常な状態に近づいていきます。

デュタステリド+ミノキシジルで効果アップ!

日本で唯一発毛効果が認められている医療用成分が「ミノキシジル」です。日本では外用薬として5%配合まで承認されています。
日本皮膚科学会が策定しているAGA治療ガイドライン2017年度版ではデュタステリド内服とミノキシジル外用はどちらも「行うことを強く勧める」というランクの推奨度Aを獲得しています。
しかし、副作用リスクを比較するとフィナステリ(プロペシア)の約8倍になり、プロペシアでも70%近い治療効果を発揮しているので、一般的にはザガーロよりもプロペシアの方を使う傾向があります。
ただし、AGAの治療効果が出るまではある程度の時間がかかり(3ヶ月以上)、治療は年単位で継続する必要があります。これはプロペシアもザガーロも同じです。

副作用について

日本国内でデュタステリド0.5mgを6ヶ月間連続投与した場合に確認された副作用は次の3つが報告されています。

  • 全体的な発症率:16.7%
  • 勃起不全:10.6%
  • リビドー(性欲)の低下:8.3%
  • 射精障害:4.2%

ただし、発症頻度未定(0.1%以下)ですが、重篤な副作用を起こす懸念があります。
特に注意が必要なのがデュタステリドにアレルギーを示した時にでるアナフィラキシーショックです。(全身浮腫、腎機能障害、肝機能障害、蕁麻疹、呼吸困難など)
他にも女性化やうつ状態などが1%未満の発症頻度で起こるとされています。
また血圧に作用する薬なので、心臓や梗塞性疾患、高血圧性疾患などの持病があり、治療を受けている場合は主治医か処方医に前もって相談してください。

デュタステリド内服薬が処方できないケース

デュタステリドには原則的に併用禁忌薬(同時服用できない薬)はありませんが、何かしらの持病があり、服薬治療を受けている場合は処方医か薬剤師の指示に従ってください。受診する時は薬の手帳を活用することをおすすめします。
そして女性と未成年には処方できません。
また65歳以上の高齢者は慎重投与が必要とされています。

女性は要注意

デュタステリドは触っただけでも皮膚から浸透していく成分です。女性型脱毛症に対する治療効果はないので、触っても特別なことは起こりませんが、妊婦や授乳中の女性は、胎児と新生児の生殖器に影響が起きてしまう可能性が示唆されているので、安易に触れないように注意してください。
ただし、女性が妊娠または授乳中で、パートナーがデュタステリドを服用しているような場合は、女性が薬に触れたり飲んだりしなければ問題はありません。

デュタステリド内服薬についてのまとめ

デュタステリド0.5mgは現在AGA治療における中心的な役割を果たしている内服薬です。
プロペシアでは十分な効果が得られない時にデュタステリド製剤のザガーロが投与されます。
ただし、国内のAGA治療は保険証が使えない自由診療であることから、同じ薬を処方されても医療機関で料金が異なること、そして半年以上の長期間服用し続けなければならないことから、診察を受ける医療機関選びに悩むことが多いでしょう。
一般的にはAGAクリニックや美容皮膚科などもともと自由診療しか行わない医療機関は薬代に診察料がパッケージになっていて、一般皮膚科よりもトータルの料金が安くなる傾向があります。

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