パントガールは甲状腺疾患のある方は控えた方がよい？副作用との関係について

FAGA（女性型脱毛症）は更年期障害の一症状としても発症する可能性があります。更年期障害には幾つか特徴的な症状があり、その一つに甲状腺の機能障害を起こす場合があります。
今回は気になる甲状腺とパントガール、そしてFAGAと更年期障害について説明していきたいと思います。

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パントガールとは？

パントガールはドイツの製薬会社が開発した世界初の女性の脱毛症（FAGA）の治療薬です。80%近い治療効果があり、近年日本でもFAGA患者が増加していることを受けて注目されている薬ですが、残念ながらまだ厚生労働省ではパントガールを承認していません。
ただし、脱毛症治療はほとんどが保険証の使えない自由診療なので、未承認薬でも医師の管理の元で処方することができます。
個人輸入代行業者の通販サイトでも購入できますが、偽物をつかまされる可能性があり、未承認薬の場合は副作用救済措置の対象外となるため美容皮膚科やFAGAクリニックから処方してもらう方が安全だと思います。

甲状腺について

甲状腺は喉仏のすぐ下あたりに位置する臓器で、ちょうど蝶が羽を広げたような形をしています。甲状腺の働きは海藻類に含まれているヨードという物質を原料に甲状腺ホルモンを作ることです。
甲状腺ホルモンには

• 免疫機能の向上
• 成長因子の促進
• 新陳代謝の促進

など重要な働きがあります。また甲状腺は非常にアクティブな臓器で、ちょっとした刺激にも反応するため甲状腺機能亢進がおこりやすいといわれています。

更年期とFAGAについて

更年期というのは女性が閉経前後5年間のことを言います。閉経というのは1年以上生理がこなくなってしまう状態で確定となります。日本人女性の平均的な閉経年齢は51.5歳なので、更年期は一般的に45歳〜55歳ころまでのことをさしています。
閉経するということは女性の生殖器官の機能が低下していくということです。特に卵巣からは女性ホルモンが分泌されているため、更年期になると性ホルモンの分泌バランスが乱れ様々な体調不良や異常を起こすようになります。これが「更年期障害」です。
更年期障害の特徴的な症状の一つに「脱毛」が含まれています。これはエストロゲン（女性ホルモンの一種）の分泌量不足によって発毛機能が低下してしまうことが原因で起こるのですが、FAGAの発症年齢がちょうど更年期と一致することから、FAGAの原因もエストロゲンの不足ではないかと考えられています。
パントガールは女性ホルモンの分泌を促す成分が配合されている内服薬でFAGAに対して80%程度の治療効果がるといわれています。

更年期障害の症状一覧

脱毛も含め更年期障害には様々な症状を起こす可能性が有りますが、代表的なものは以下のとおりです。

パントガールの副作用

パントガールの成分はビタミン類や医療用酵母などです。これらの成分は過剰摂取しない限りほとんど副作用はありません。
事実、国内での処方例に関しては副作用の報告例がないのでかなり安全性の高い薬だと考えて良いでしょう。しかし、100%副作用が出ないというわけではないので注意が必要です。
パントガールの副作用

パントガールと甲状腺に関するまとめ

パントガールは日本では未承認のFAGA治療薬ですが、副作用リスクが非常に少ない優れた薬です。ただし、FAGAが発症するのがちょうど更年期と一致しているがために、パントガールを飲み始めたタイミングで甲状腺機能亢進症が起こり、副作用と勘違いされてしまうケースもあるようです。
しかしながらパントガール自体、まだ日本での正式なエビデンスは少ない薬なので、甲状腺ホルモンと女性ホルモンのバランスがどの程度FAGAの症状進行やパントガールの成分に反応しているのかというのは解明されていません。
更年期障害を指摘されていたり、ホルモン補充療法を受けている方は担当医に相談した上で適切にパントガールを服用してください。

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