みなさんはもう覚えていないかもしれませんが、かつてライオンという日本でも大手の製薬会社が開発した育毛成分にペンタデカンというのがあります。
一度は薬事法違反で医薬部外品成分の承認取り消しという憂き目にあった成分ですが、その後再び研究され、改良型のペンタデカン酸グリセリドとして蘇り、FAGA(女性型脱毛症)の改善効果も確認され、今また注目を集めています。
今回は日本で生まれたペンタデカンという育毛成分について解説していきたいと思います。
ペンタデカンとは?
ペンタデカンの制式名称はペンタデカン酸グリセリド(PDG)と言います。開発したのは日本の製薬会社のLION株式会社です。
ペンタデカンは弱った毛根へのエネルギー供給をスムーズにして、土台から育毛をサポートする成分です。
かつては「薬用ペンタデカン」という商品名で育毛剤を発売していましたが、現在では「毛髪力」という商品名で売られています。
毛髪力は男性向けの育毛剤ですが、エビデンスではFAGA(女性型脱毛症)の改善効果も確認されています。
ペンタデカンのFAGAの改善効果に関するエビデンス
日本皮膚科学会ではペンタデカン酸グリセリドが女性の男性型脱毛症(現FAGA)への臨床効果を検査した結果として次のような論文を発表しました。
ペンタデカン酸グリセリド2.5%, 酢酸トコフェロール0.2%を含む育毛剤LHOPW (薬用毛髪力フサージュ®) の女性の男性型脱毛症に対する有用度を評価するため, 6カ月間の臨床試験を実施した。その結果, 毛髪所見 (洗髪時等の抜け毛量の変化, 軟毛の発生, 軟毛から硬毛への変化) をもとにした改善度評価において, 79%(26例/33例) の有効率が示された。また, 毛髪外径の変化を測定した結果, 平均増加率は4.1%となり, 毛を太くする効果が認められた。副作用は1例も認められなかった。以上より, LHOPW製剤は女性の男性型脱毛症に対して有用度の高い製剤であることが示された。
(引用元:女性の男性型脱毛症に対するペンタデカン酸グリセリド配合製剤の臨床効果)
効果
ペンタデカン酸グリセリドを配合した薬用育毛剤には以下のような効果が記されています。
- 発毛促進
- 育毛
- 抜け毛、薄毛の予防
副作用
上記のFAGAに対するペンタデカンの効果に関するエビデンスでも語られているように、臨床データではペンタデカン酸グリセリドの副作用は確認されていません。
ただし、液剤を塗布したところには一時的な刺激が加わるので、「かゆみ」、「かぶれ」などの副作用のような症状を起こすことがあります。
一過性のものなら放置していて問題ありませんが、症状が長引いたり重くなった場合は使用を中止して皮膚科医に相談してください。
ペンタデカン配合のおすすめ育毛剤
現在日本ではペンタデカン配合の育毛剤は一部のライセンス商品を除いて、ライオンから出ている毛髪力シリーズがほとんどです。海外性の商品もあまり見かけないため、ここでは毛髪力シリーズのスタンダードモデルとなる「薬用毛髪力イノベート」について紹介します。
薬用毛髪力イノベート
脱毛を起こす原因の一つに「発毛シグナル」が弱くなってしまうことが挙げられます。「発毛シグナル」というのはヘアサイクルの成長初期に毛根の活性化を促す信号のことで、これが弱まってしまうと、毛根は十分に成長できなくなり、髪の毛が細く弱くなって脱毛しやすくなるのです。
そこで薬用毛髪力イノベートでは有効成分ペンタデカンの働きで毛根へのエネルギー供給をスムーズにし、サイトプリンの働きで発毛シグナルを増幅することで効果的に発毛促進と育毛サポートを行います。
医薬部外品成分としてはペンタデカン、サイトプリンの他にも酢酸トコフェロールが配合されています。
価格
購入方法 | 価格 | 送料 |
---|---|---|
ドラッグストア | 3,500円前後 | 購入方法による |
Amazon | 3,122円 | 無料 |
楽天市場 | 3,122円 | 無料 |
ペンタデカンのまとめ
日本で開発された育毛成分がペンタデカンです。しかし、育毛剤市場は今や百花繚乱の状態!様々な有効成分があり、医薬品成分のミノキシジルが市場をリードしている状態です。
しかし、ペンタデカンを配合したメーカーのライオンから出されている毛髪力は価格も安く、ペンタデカンの育毛効果は国内のエビデンスでも実証されているので、手軽に育毛ケアを始めたい方に最適だと思います。
毛髪力シリーズは一般のドラッグストアで気軽に購入できるという点もいいですね。
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