ザガーロは世界で2番目に承認されたAGA治療薬です(主成分:デュタステリド)。先に承認されているプロペシア(主成分:フィナステリド)に比べると効果が高いことで話題の薬ですが、副作用が出やすいというデメリットがあります。
そこで、今回はザガーロの副作用について詳しく解説していきたいと思います。
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ザガーロとは?
ザガーロは2015年に厚生労働省が承認し、2016年から臨床医療の現場で用いられるようになりました。登場からまだ数年しか経っていない比較的新しい薬です。
ザガーロもプロペシア同様、5α-リダクターゼというAGAの原因因子に作用して、症状の進行を食い止める効果があるのですが、5α-リダクターゼにはI型とII型が存在し、プロペシアがII型にしか作用しなかったのに対してザガーロは両方の型に作用するのでより高い治療効果を得ることができます。
ザガーロの主な副作用と重篤な副作用
ザガーロはフィナステリドをベースに開発された成分で、似たような副作用があります。また薬には比較的発症率の高い「主な副作用」とごく稀に発症する「重篤な副作用」があり、必ずその成分に対するアレルギー症状(アナフィラキシーショック)も検証されています。
AGA治療薬の効果と副作用には民族差が出やすい傾向があります。このため、同じデュタステリドを配合した薬でも日本で副作用のエビデンスが公開されているザガーロと、日本では承認されていない外国製のザガーロジェネリックでは副作用の発症頻度や症状が異なる場合があるので注意してください。
ザガーロがAGA治療に用いられる時はデュタステリド0.5mg配合タイプが用いられるので、ここで説明するザガーロの副作用も0.5mgを使用していることを前提とします。
主な副作用
- 全体的な発症率:16.7%
- 勃起不全:10.6%
- リビドー(性欲)の低下:8.3%
- 射精障害:4.2%
重篤な副作用
重篤な副作用とは発症するにしても1%未満、普通は発症頻度稀(0.001%未満)という本当に少ない症状です。ただし一旦発症すると重症化しやすいタイプが多いので、服用中に何かしらの異常を感じた場合は、ただちに処方医に相談してください。
- アナフィラキシーショック(発症頻度不明):発疹(1%未満)蕁麻疹、アレルギー反応、そう痒症、限局性浮腫、血管浮腫など
- 精神症状:頭痛、抑うつ気分(1%未満)、浮動性めまい、味覚異常
- 生殖系症状:乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)(1%未満)、精巣痛、精巣腫脹
副作用は腎臓や肝臓に影響がでる?
主成分デュタステリドは肝臓から代謝される成分ですが、今の所肝機能障害や腎機能障害などの副作用が発症したという例は国内では報告されていません。
ただし、間違った服用方法(過剰摂取など)や、もともと肝臓や腎臓に障害を持つ方が服用すると肝機能や腎機能を悪化させる可能性があります。
何かしらの持病があって、治療を受けている方は必ずそのことを処方医に告げてください。
副作用で頭痛がする場合
薬の副作用でよくあるものといえば「腹痛」、「発疹」、「頭痛」ですね。この3つを気にする方は非常に多いのですが、ザガーロの場合はどうでしょう?
前のパートでも説明しているように、ザガーロの主な副作用はED関連の症状です。EDは器質性と心因性に分けることができるのですが、ザガーロには男性の生殖機能を司っているDHTを抑制する作用があるため、心因性のEDや精神症状が起こりやすくなります。
稀な副作用にも精神症状があることからも、気分が落ち込んだり、ED症状が起こったことで二次的に頭痛がしたり、頭が重く感じることがあります。
フィナステリドとの副作用発症確率の比較
ザガーロはフィナステリドの改良版と言われている医療用成分ですが、副作用の発症頻度も改善されているのでしょうか?このパートではプロペシアとザガーロの副作用発症確率の比較を一覧にしておきますので参考にしてください。
副作用 | プロペシア | ザガーロ |
---|---|---|
リビドーの低下 | 約1.1% | 約8.3% |
ED | 約0.8% | 約10.6% |
このように比較するとザガーロはプロペシアより副作用が出やすいというデメリットがあります。だから今でもAGA治療の第一選択肢にはプロペシアが選ばれるのです。
ザガーロの副作用についてのまとめ
AGA治療は保険証が使えない自由診療なので、治療費は全額自己負担になります。日本国内のザガーロの薬剤特許がまだ有効なので国産のザガーロジェネリックは製造が許可されていません。
このため、安い海外製のザガーロジェネリックを購入しようとする人がいますが、そのような場合は特にザガーロの副作用について正しく認識して、誤った服用はしないように気をつけてください。
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