フィンペシア（フィナステリド1mg）はAGA（男性型脱毛症）治療時には主役クラスの薬ですが、さらに効果を上げるためにサプリメントを導入しようかどうかと迷っている方もいるのではないでしょうか？
AGAの悩みは深刻なので、より高い効果を求めるのはわかりますが、サプリメントと併用するにはフィンペシアがどんな薬なのかを知る必要があると思います。
そこで今回は気になるフィンペシアとサプリの併用について注意点や効果的な方法を紹介していきます。
目次
フィンペシアとは？
フィンペシアはインドの製薬会社大手「シプラ社」が開発、販売しているプロペシアジェネリックです。
インドは世界でも有数のジェネリック医薬品大国で、フィンペシア以外にも数多くのジェネリック医薬品を製造しており、品質も高く「国境なき医師団」も採用しています。
新型のフィンペシアは使用禁止成分のキノリンイエローという着色料が入っていないタイプで、現在はこれが日本で入手可能なフィンペシアの主流です。（一部のネット通販では旧型が売られている場合があります）
フィンペシアとは？
AGA治療薬にはフィナステリドとデュタステリドが承認されていますが、デュタステリドは副作用のリスクが高いので、治療の第一選択肢にはフィナステリドを主成分とする「プロペシア」か「プロペシアジェネリック」が処方されます。
しかし、AGA治療は一般皮膚科でも自己負担が100%の自由診療なので薬代の負担は大きなものになります。
そこで、日本では未承認ですが、品質の良いインド製のジェネリック医薬品をネット通販（個人輸入代行）を通じて購入するという選択肢もあります。
しかし、フィナステリドはもともと前立腺肥大症とそれに伴う高血圧の治療薬として開発された成分です。前立腺肥大症治療薬のプロスカー（こちらも日本未承認薬）にはフィナステリドが5mg配合されています。
フィンペシアはAGA治療薬ですが、プロスカーは薬の用途が異なります。個人輸入代行で購入した薬の管理は100%自己責任なので、できれば正規のフィンペシアを購入したほうが良いでしょう。
フィンペシアとサプリを併用するときの注意点
AGA（男性型脱毛症）でお悩みの方はフィンペシアに育毛サプリを併用すると効果がアップすると思い込みがちですが、ちょっと待ってください。
育毛サプリのマスト成分には「ノコギリヤシ」があります。これは天然のフィナステリド（フィンペシアの主成分）と言われている成分なので、併用するとフィンペシアの副作用が強くなってしまう可能性が否定できません。
また、これまでの研究でもフィンペシアとノコギリヤシを併用して効果がアップしたという報告もありません。
むしろ、フィンペシアを服用する場合はノコギリヤシ以外の成分に着目したほうが良いのでは？ということになります。
フィンペシアとノコギリヤシの類似性
ノコギリヤシにはAGAの原因物質5αリダクターゼを抑制する作用が確認されています。ヨーロッパの方では前立腺肥大症の治療用成分としても承認されています。
フィナステリドも5α-リダクターゼの働きを阻害する成分で、もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発されていたという経緯があるので、ノコギリヤシが天然のフィナステリドと言われるのもなんとなくわかる気がしますね。
しかし、日本ではノコギリヤシはあくまで食品成分ですので、併用することでフィンペシアと相互作用を起こし、効果や副作用が強まったというデータは報告されていません。
したがって、人によっては効果が高まるかもしれないし、副作用だけが強まる可能性もあるし、別に変わらなかったという場合も考えられるわけです。
どちらにせよ、副作用が強まるリスクは避けたいので、ノコギリヤシとフィンペシアを併用するときは前もって処方医か薬剤師と相談の上で導入するのが良いでしょう。
フィンペシアと併用するのにオススメのサプリ
AGA治療薬フィンペシアには主成分のフィンペシア以外に有効成分は配合されていません。しかし、育毛サプリにはノコギリヤシと並んで幾つかの有効成分が配合されているので、フィンペシアと相性が良さそうなサプリメントの成分を紹介します。
- 亜鉛：ノコギリヤシと並んで育毛サプリのマスト成分の一つです。男性ホルモンの量を増やす作用があるので、育毛効果の高いエストロゲンの増量が期待できます。
- ビタミンB群：細胞を活性化させ、エネルギー代謝を活発にします。AGAは年齢が上がり、基礎代謝が落ちると発症リスクが上がるので、ビタミンB群を補給して基礎代謝を落とさないようにしましょう。
- L-アルギニン：重要な非必須アミノ酸の一種です。年齢とともに体内産生量が落ちるので食事やサプリメントで補給するのが望ましいとされています。毛根の成長因子を活性化させる作用があります。
- ビタミンC：抗酸化作用に優れ、美肌効果があることで知られているビタミンです。頭皮も肌の一部なのでビタミンCの持つ作用で頭皮環境が向上する効果が期待できます。
ただし、1日の摂取量は超えないようにしてください。
フィンペシアの副作用について
フィンペシアは特定の酵素にしか作用しない「酵素阻害剤」なので副作用リスクが比較的少ない優秀な内服薬です。
しかし、薬である以上副作用リスクは付いて回るので、主な副作用と注意すべき重篤な副作用について説明していきましょう。
フィナステリド1mgを6ヶ月以上連続服用して、これまで日本で報告されている副作用はリビドー（性欲）の低下が1.1%、ついでED（勃起障害）の0.7%前後です。
それ以外に注意すべき重篤な副作用はフィンペシアにアレルギー反応を示す、アナフィラキシーショックです。こちらは発症頻度不明（0.1%〜0.001％以下）ですが、薬の場合必ずその成分に対するアレルギーを調べて能書に記載する義務があります。フィンペシアアレルギーで起こる可能性があるショック状態として注意喚起されているのは、全身浮腫、蕁麻疹、帯状疱疹、呼吸困難、頭痛、紅潮、めまい、悪心嘔吐などです。
これらの副作用以外にも服用していて何かしらの異常を感じた場合はただちに処方医に相談してください。
フィンペシアとサプリの併用についてのまとめ
フィンペシアはAGAの進行を食い止めることで、ヘアサイクルを正常な状態に近づけるための内服薬です。ただし、本来は前立腺肥大症とそれに伴う高血圧の治療用に開発された成分を主成分としているので、血圧に作用する原料成分が配合されているサプリメントを導入するときは注意してください。
服用後にめまいや立ちくらみがする場合は血圧が下がりすぎている可能性が考えられます。そのような時はサプリメントの服用を見合わせて様子をみてください。
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