ザガーロはAGA治療薬として知られていますが、主成分のデュタステリドはもともとは前立腺肥大症やそれに伴う高血圧の治療用に開発された成分です。
特定の酵素にしか作用しない「酵素阻害剤」と呼ばれる薬で、治療効果は高いという非常に優れた成分ですが、副作用がゼロというわけではありません。
稀ににザガーロを飲んで眠くなるという方もいるので服用するタイミングには注意が必要です。
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目次
ザガーロについて
ザガーロは現在AGA治療における主力クラスとなる薬です。日本ではデュタステリドの配合量が0.1mgと0.5mg配合タイプが承認されています。
ザガーロ0.5mgのAGA症状の進行抑制効果は非常に高く、特定の酵素に作用する薬なので、消化器や腎臓などへの副作用は比較的少ないというメリットがあります。
AGA治療は全額自己負担の「自由診療」なので、飲み続けなければならないAGA治療薬にかかる経済的な負担を減らすために、海外製の安いザガーロジェネリックを購入する人もいます。
ただし、個人輸入代行を使う場合は自己責任で購入することになり、自己判断で間違った服用をしても、ネット通販(個人輸入代行)で入手した薬は副作用被害救済措置の対象外になりますので、十分に注意をしてください。
ザガーロで眠くなるのは副作用?
日本国内の臨床実験ではザガーロ0.5mgを投与した場合、およそ8.3%の確率でリビドーの低下(性欲の低下)が見られ、10.6%の確率でED(勃起不全)が発生したと公表されています。
これがザガーロの主な副作用です。通常処方では1日1回0.5mgを服用するので、副作用が心配な方は皮膚科やAGAクリニックを受診して日本国内で流通している正規のザガーロを購入することをおすすめします。
しかし、副作用には「眠くなる」という症状が報告されていませんがこれはどうしてなのでしょう?
ザガーロの鎮静作用が原因で眠くなる?
ザガーロに多い副作用のリビドーの低下やEDは自律神経の鎮静作用を担う副交感神経が過剰活性すると起こる症状です。ザガーロを飲んで眠くなるという人はこうした副作用が出やすい体質なのかもしれません。
高血圧や前立腺肥大症の治療を受けている人は要注意!
ザガーロには併用禁忌薬はまだ報告されていませんので、服薬治療を受けている方でも飲むことができる薬です。
しかし、元々の作用機序(薬の効き方)に血圧を下げる作用を持つので、高血圧や前立腺肥大あるいは心臓病や脳梗塞など血圧が不安定になる持病を持っていて、服薬治療を受けていると降圧作用で眠気を起こしやすくなることは十分に考えられます。
低血圧症でも眠くなる?
先にも言った通り、本来ザガーロには血圧を下げる作用があるため、もともと低血圧症を指摘されている方は注意が必要です。
ザガーロの重篤な副作用
薬には必ず重篤な副作用についてのエビデンスが公開されています。発症確率は0.1〜0.0001%以下ということで「ごく稀に起こる副作用」ですが、場合によっては命の危険に及ぶケースもあるので、重篤な副作用についても覚えておきましょう。
なお、重篤な副作用というのは能書通りに正しい服用をしていて起こす確率です。薬は必ず医師または薬剤師の指示にしたがって正しく服用してください。
(ザガーロの重篤な副作用一覧)
- アナフィラキシーショック:ザガーロに対するアレルギー反応です。全身浮腫や肝機能障害、呼吸困難、胸痛、全身蕁麻疹、チアノーゼなどが起こりえます。
- 肝機能障害
- 腎機能障害
など。
ザガーロの効果
ザガーロは頭皮や前立腺に分泌される5α-リダクターゼという酵素の働きを阻害する薬です。この酵素は高い育毛効果を持つテストステロンという男性ホルモンをジヒデロテストステロン(DHT)という別の男性ホルモンに変異させる働きがあります。
AGAは20代でも約10%の発症率をもつ疾患ですが、50代以降になると急激に患者数が増えます。これは年齢と共に男性ホルモンの分泌量が減り、テストステロンが積極的にジヒデロテストステロンに変異されてしまうことが原因ということがわかっています。
日本国内のエビデンスではザガーロ0.5mgを1年以上連続服用した場合、85%近い確率でAGAの進行が抑制できたという報告があります。
ただし、ザガーロ自体に育毛効果や発毛効果はなく、あくまでもAGAの進行を抑制した結果、テストステロンが毛根に届いて、髪の毛が太く丈夫になったということです。
日本で発毛効果が確認されている医療用成分はミノキシジルで、AGAの治療ではザガーロ0.5mg+5%ミノキシジル外用薬がセットで処方されます。(5%ミノキシジル外用薬は市販薬としても購入可能です)
ザガーロの正しい飲み方
ザガーロは1日1回1錠を水かぬるま湯でそのまま服用します。食事やアルコールの影響を受けにくいため、飲むタイミングについては自由ですが、場合によっては眠くなることもあるので、夕食後か寝る前の服用がベストなタイミングだと思います。
飲む時間帯を決めておくと飲み忘れの予防にもなります。
ザガーロの眠気についてのまとめ
ザガーロには眠くなる副作用を起こす確率は低いのですが、他に持病があり服薬治療を受けている場合ザガーロを併用すると、相互作用で眠くなるケースは否定できません。
これに対策するにはまず、「ザガーロの処方医に現在服薬中の薬を全て伝える(薬の手帳を活用)」ことと、「治療中の病気は全て伝える」ことです。
また、もともと血圧が低い方やザガーロに敏感な方は副作用として眠気を感じることが起こりやすいと言えるでしょう。
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