KPの意味とは?若者に流行中なKPの使い方など徹底解説!

元号が令和へと改まり、即位の式典で賑わった2019年もはや12月。
考えてみれば最近は以前ほど、若者のカルチャーを代表するコギャルなどの姿を街中で見かけなくなったような気がします。
しかしギャル文化そのものは途切れることなく続いており、現在に至るまで、若者世代に特有のさまざまな流行語を生み出してきました。
そうした流行語の変遷をたどってみると、その時代ならではの世相が垣間見えて面白いものです。
ことに近年のネット社会では、オンライン上に氾濫する数々のネット用語が、流行語と密接に関連する傾向があります。
今回はそうした流行語のひとつで、今年ブームになったワード「KP」をピックアップ。
「KP」の持つ意味やその由来、使い方などについて解説していきます。

KPの意味について

「KP」とはずばり「乾杯」の略称。
「乾杯」の日本語表記をローマ字にした「KANPAI」の「K」と「P」を抜き出したものです。大文字、小文字どちらで表すかという決まりは特になく、ひらがなで可愛く「けーぴー」とする場合などもあります。
ネット上において、ニコニコやYouTubeの生放送から徐々に拡散していったといわれ、お酒の飲めない未成年でも、動画を通じて気軽に乾杯気分を味わえることで人気ワードになりました。
中でも「パネエ」や「KY」などの数々の略語を生み出してきた女子高生やギャルたちの間で、「KP」はブームになっているそう。
今年の12月4日に発表された「2019年ギャル流行語大賞」で、なんと堂々の1位を獲得しています。

ギャル流行語大賞とは

2009年にスタートしたギャル流行語大賞は、株式会社ツインプラネット運営の「GRP(Girls Reseach Press)」が、毎年12月上旬に発表する流行語ランキング。
歴代の大賞ワードは以下のようになっています。

  • 2009年:アゲ・サゲ
  • 2010年:アゲぽよ・サゲぽよ
  • 2011年:〇〇ぽよ(語尾にぽよを付ける)
  • 2012年:〇〇たん(語尾にたんを付ける)
  • 2013年:バイブス(テンションやノリといったニュアンス)
  • 2014年:それな(相槌)
  • 2015年:パリピ(パーティーピープルの略)
  • 2016年:沸いた(気分が最高で興奮している意味)
  • 2017年:マ?
  • 2018年:いい波のってんね~(「TikTok」で拡散した曲のワンフレーズ)

2017年の「マ?」とは「マジ?」の略で、同年6位には「そマ?(=それマジ?)」がランクインしています。まさに手軽に言いたいがための略称が最終段階に達し、行き着くところまで行き着いたという感じですね・笑。

ネット用語との関わり

マジ関連でいえば、「mjk(=まじか)」という用語もあります。もっともこれは若者言葉というより、2chや5chでよく見られる、「ノシ」や「kwsk」と同類のネットスラングのひとつと捉えたほうがいいでしょう。
しかし日々ネットが欠かせなくなりつつある現代では、流行語とネット用語は切っても切れない関係にあり、今後はその傾向がますます強くなると思われます。
ちなみに「KP」を逆さまにした「PK」という用語も存在しますが、サッカーのペナルティーキックではなく、若者言葉では以下のような意味合いを持つので注意しましょう。

MEMO
PK:女子高生が男子にバレないよう「パンツが食い込んだ」を略して使う言葉

年の瀬はまさに忘年会シーズンですが、盛り上がった勢いでうっかり「KP」を「PK」と言ってしまわないようにしたいですね・笑。

KPの使い方について

「KP」はおもに、「ニコニコ生放送」や「TikTok」などで配信者が「KP動画」をアップし、それに対して視聴者が「KP」と返し、コメント欄に残すのが定番となっています。
他にはツイッターやインスタグラムで、「#KP」とハッシュタグを付けて画像や動画を拡散するのもポピュラーなやり方です。
以下そうした例をいくつかご紹介しましょう。

KPの使用例

 

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11.01 前夜祭 #3150 #ひなちゃん誕生祭 #前夜祭 #ぴえん #KP

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その場にいなくても、宴席や美味しそうな料理の画像や動画を見るだけで、その空間を共有している気分になれるのは考えてみれば不思議ですね。
これも普段私たちが、ネット社会にどっぷり浸かっているがゆえでしょうか。
なお「KP」は無論、実際の宴席やパーティの場で使うこともできます。
ただし職場仲間などで年齢層の離れた、SNSに馴染みのない世代の前で使うと、場が白けてしまう危険があるので注意した方がいいでしょう。

KPの使い方①配信者の「KP」の合図でコメント

ライブ配信のKP動画では、配信者がカメラに向かって「KP」と言い、その後視聴者が一斉に「KP」とコメントすることが定例となっています。
宴席で音頭の後にこぞって「乾杯~」と唱和するのと同じ感覚といえますね。
ネット上では「KP」の後に、配信者と視聴者によるオンライン飲み会に移行するのが定番の流れであるようです。

KPの使い方➁GACKT独自の「KP」使用法

前述の使い方が一般的な中にあって、シンガーソングライターのGACKTさんが発信した独自の「KP」使用法があるのをご存知でしょうか。
GACKTさんは自身がプロデュースした日本酒「シャトーガクト」のPRイベントにて、以下のような台詞を残しました。

“志は高く、愛情は深く、友情は等しく、KP”

またこの台詞を言う際は次のようなジェスチャーが伴います。

  1. 志は高く:持ったグラスを上に上げる
  2. 愛情は深く:持ったグラスを下に下げる
  3. 友情は等しく:持ったグラスを引く
  4. KP:乾杯

あまりにオリジナル過ぎる使用法といえますが、インスタのストーリーやTikTokでブームとなっており、ホストクラブなどでもよく使われているそうです。
日常で使うシチュエーションは限られてくるでしょうが、全体の文言やジェスチャーは難しくないので、機会があればチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただ実際に台詞を口にするのは気恥ずかしくもありますが、思い入れを込めて頑張りましょう・笑。

KPの使い方③合コンで女性陣を前に「KP」

先にも少し触れましたが、ネット環境から広まった「KP」を実際の飲みの席でも無条件に使うのは未だNGのケースが多いとされるようです。
ただ発音してみると、「乾杯」より「KP」のほうが若干言いやすいので、相手にじかに「KP」と伝えたい場合にうってつけなのが合コン席、という情報があります。
合コン席ではたいがい、パートナーを探そうとするポジティブな姿勢のために気持ちがオープンになっているので、「KP」を発してもさほど気にされないんだとか。
男性が場を盛り上げようと「KP」を使い、かつその由来を説明することで女性が興味を持ち、そこから互いの距離が縮まっていく….ということもあるのだそう。
さすがに前項で述べた「志は高く~」のフレーズを、いきなり使うと引かれるでしょうが・笑。
「KP」だけなら言いやすいし、流行語大賞で気になるワードだし、言い慣れるまでどんどん使いたい!という人におすすめの方法といえるでしょう。

いつからKPが流行り始めた?

「KP」という言葉を最初に生み出したのは、ライブ映像配信(ストリーミング)やライブチャットなどの生放送機能を主とするサイト「スティッカム」配信ユーザーといわれています。
その後また別のユーザーが「ニコニコ生放送」で使い始め、そこから徐々に広く浸透していったようです。
さらにTV番組などでも若者言葉として「KP」が取り上げられるようになり、今年になって一大ブームを巻き起こしたとされます。

KPについて〜おわりに〜

いかがでしたでしょうか。
今年の流行語には他にも、泣く顔文字を表した「びえん」や、「最高」をSNS上で表現した「3150」など、ネット関連がランクインしており興味を惹かれるところです。
しかしそのいずれもが、違和感なくすぐに使いやすい言葉になっているのが不思議というか、味わい深さを感じますね。
さて来年2020年の流行語はやはりネット用語か、はたまたオリンピック関連がランクインするのでしょうか。
今後の傾向が楽しみです!

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